メモ帳用ブログ

色々な雑記。

白大の一家に不穏な噂が流れ始めたのは白大が旅立ってからだと明言されている。それ以前の白家と村人は信頼しあっていた。半年後に白大が帰ってきた時に家族は殺されたばかりだった。本当にわずかな差で間に合わなかったことになる。もし姜明子があの時すぐに白大を帰せていたら確実に間に合った。そうすると運命が変わってしまうので因果律によって妨害された。
中文版では第4話で、日本語版では第6話で、白大が阿柴と薬草のたくさん生える这里(この場所)を目指して来て姜明子と出会ったと説明されている。迷い込んだのではなく最初から目指した場所に向かっていたのだから、山道の往復自体に相当時間がかかるという設定なんだろう。現実的に考えるといくら山道でもそこまで時間はかからないだろうと思ってしまうけど、そういうもんはそういうもんと受け入れるしかない。道中三眼に追われ続けた影響も大きいのかもしれない。1906年だと高皓光が住んでいるあたりにいた姜明子が白大を察知したのだから、まともに考えるなら白大と阿柴は大別山脈の付近に来ていたことになる。徐州府からだと直線距離で400km以上だ。徒歩の旅人として有名な松尾芭蕉なら往復でも1ヶ月かからない距離だとかは言うべきじゃない。せめて往路を三眼から妨害されなければもう少し早く帰れてギリギリ間に合った可能性はある。
もし薬草探しの旅に付き合ってくれた阿柴が三眼に殺されなければ、白大の運命も少しは違っていたかもしれない。復讐するにしても、丹薬を街で売ってゴロツキでも雇えば白大は最後まで無傷でいられたはずだ。そういう発想が出来ないから善人な白大ということなんだろうけど。