舟(フランス語: Le Bateau)はアンリ・マティスによる1953年の切り絵(ペーパーカット)。ガッシュで塗られた紙から切り取った紙きれで構成されている。マティスの晩年に作成された。
エピソード1961年10月18日から12月4日までアメリカ合衆国のニューヨーク近代美術館にて開かれたアンリ・マティス展にて、この絵が上下反対に展示されていたことがあり、12月3日に、展覧会3回目の来場となる株主仲介人のジュヌヴィエーヴ・ハバートによって、カタログの絵と向きが異なっている事を指摘され発覚した。ハバートはその後ニューヨーク・タイムズとアートディレクターのモンロー・ウィーラーにこの事を通知した。それまでに展覧会を訪れた客はのべ11万6000人で誰も気付くことなく、指摘を受けたのが最終日前日の夕方であったため、この絵が正しい向きで展示されたのは、最終日である12月4日の僅か1日だけであった。
現在はアンリ・マティスの晩年作品の一部として同美術館に所有されている。
アホな話だ。上下逆さまの絵を見ながら薀蓄をたれてた人がいるだろうことを考えるとなおさらにアホだ。まあまさかわざわざ薀蓄をたれに行った人の中には、こんなの上下どっちでも変わらないなんて失礼な負け惜しみを言う人はいないだろうけど。