メモ帳用ブログ

色々な雑記。

アッカーマン家の実態は掴みにくい。アッカーマン家自身が自分の家の歴史を失っている。マーレの科学で明らかになっている部分もあるかもしれないが、作中ではその情報は不確実な形でしか開示されなかった。
まずアッカーマン家が始祖の力による記憶操作の対象外であることは間違いない。ウーリは自分を暗殺しようとしたケニーの記憶や意思を操作することができなかった。
リヴァイはアッカーマン家を出て娼婦になった母とその客で普通のエルディア人である父のハーフだ。ミカサはアッカーマン一族の父と東洋人の母のハーフだが、母方には僅かにユミルの民の血も混じっている可能性が高い。2人とも巨人化薬を経口摂取しても巨人化しなかった。ハンジはリヴァイがジークの脊髄液入りワインをおそらく飲んだのに巨人化しなかったのはアッカーマンであるためと推測している。アッカーマン家は始祖の力による身体操作の対象にもならないようだ。
なお、エルディア人と他人種のハーフであるライナーやアニは巨人化が可能だ。アニの義父もエルディア人と他人種のハーフのようだが、光るムカデの煙を吸って巨人化した。
アッカーマンの血は単に巨人化の対象外であるだけでなく、巨人化に対する抵抗性も持っているようだ。
エレンはミカサとアルミンにマーレでのアッカーマン家に対する知見を語った。その内のアッカーマンは宿主に従う習性を持つ奴隷であるという点は嘘であると第130話で明らかになっている。しかしすべてが嘘とは限らない。もっともらしい嘘をつくために本当の研究結果も混ぜて語った可能性はある。
アッカーマン一族とは、元はユミルの民だったが改造の結果として偶然人の姿のまま一部巨人の力を引き出せるようになった一族だと、エレンは語った。この点はかなり本当らしく思える。エレンとジークの会話によれば巨人学会はアッカーマン一族の知見も持っているようなので、巨人とアッカーマン一族には関係があると考えられる。エレンの語ったアッカーマン一族の強さの理由は定説と考えていいはずだ。人の姿のまま一部巨人の力を引き出せるのと引き換えに、本物の巨人にはなれず、記憶も操作不可能になったということのようだ。
力に目覚めると身体能力が高められるだけでなく、「道」を通じて過去のアッカーマン一族が積み重ねてきた戦闘経験までもを獲得できるという点は真偽の判別が難しい。本当でも作中の描写と矛盾するところはない。しかしこの後エレンがミカサの記憶を操作するものの自力で打ち破られたと思われることを考えると、エレンの嘘を疑う余地がある。
もし純血のアッカーマンが始祖の力で記憶や身体を操作されないのと同様に「道」には入れないと仮定すると、ミカサやリヴァイが「道」に入った本当の理由はエルディア人の血が混じっているためということになる。その場合、ミカサが「道」に入ったことからエルディア人の血が混じっていることに気付かれると、ミカサも記憶操作の対象であることが発覚してしまい、ただでさえ弱くしかかからない記憶操作を打ち破られる可能性が増してしまう。だからアッカーマンは「道」に入れるという嘘をついたことになる。おそらくエレンはミカサと恋人としての思い出を作ってから死にたかったが、自分がミカサを愛していることを覚えていられるとミカサを縛ってしまうため、その記憶を消し、冷たく突き放した男だと勘違いさせたままにしたかったのだろう。だがミカサはエレンへの愛を抱いたままエレンを殺す選択をした。その選択がユミルをも解放した。