メモ帳用ブログ

色々な雑記。

フィクションの裏を読もうとしすぎるとお化け屋敷の舞台裏に突入するようなことになる。
進撃の巨人では王政に逆らった非エルディア人はアッカーマン家と東洋の一族だけだとされている。素直にそう受け取っていいはずだ。最も外側のウォール・マリアが破壊された後でレイス家派と反レイス家派で揉めたり主導権を取り合ったりしたような描写もない。
非エルディア人の議会関係者が壁外に亡命する術はない。壁外となんのツテもないし壁外の敵と何らかの接触を持とうとした形跡もない。壁外で人類が生存しているという知識さえろくに持っていなかっただろう。壁と運命をともにするしかないという点では議会関係者も他の壁内人類と同じだ。ただ議会関係者はウォール・シーナさえ維持されればそれで良いと思っていたようだ。
フリーダ・レイスはウォール・マリアを破壊されてすぐに殺された。フリーダは壁外の敵に反撃する気はなかったのだが、それを知れたのは家族とグリシャくらいだった。この時は壁内人類のほとんども壁外人類のほとんども「不戦の契り」については無知だった。レイス家の人間自身が継承者が代われば初代の思想に打ち勝てると信じていたくらいだ。かつて王政に逆らい迫害されたアッカーマン家も、あくまで壁外の巨人を駆逐しないという当時の王の意向に逆らっただけのつもりで、「不戦の契り」というシステムそのものに逆らったつもりはなかったのかもしれない。
もしロッドが「フリーダは壁外の巨人を駆逐するつもりはなかったが壁内に侵入した巨人には対処するつもりだった。壁外の敵に対しても壁の巨人で威嚇するつもりだった」と述べたとすれば議会関係者は信じるしかない。レイス家が対処しないのならどのみち壁ごと滅ぶだけだ。議会関係者の様子を見る限りでは、レイス家が力を取り戻しさえすれば自分たちの身の安全は保証されると思い込んでいたように見える。ロッドがヒストリアに語った内容が嘘だとバレてしまったのは、レイス家の力を継げばこの世から巨人を駆逐できると大げさに語りすぎてしまったせいだ。