メモ帳用ブログ

色々な雑記。

谷垣にしろ、月島にしろ、ゴールデンカムイは復讐に燃えて過去に囚われていた人間が己の不明を悟らされる展開が多い。復讐とは少々違うが、尾形も自分が罪悪感を持つ祝福された人間だったことに気付き、母殺しも、父殺しも、弟殺しも、そのほかの殺人も、自分がやってきたことは「すべてが間違いだった」という事実に向き合わざるを得なくなる。それでも弟が自分を愛してくれたことを受け入れ、両親の間のなけなしの愛を拾い上げ、自分が祝福された人間だと認めて、人生の幕を引けた。

鶴見はどうだったんだろう。

ところで尾形の解釈はいろいろできるけど、自分は今のところ勇作殺しがきっかけで罪悪感が生まれて、罪悪感を認めて自分の過去の行動を振り返った途端、全ての罪に対して遡及的に罪悪感が発生していまい、なんの免疫もなかったために押しつぶされてしまったイメージ。罪悪感を認めればそうなるのを無意識で理解していたから今まで向き合えなかった。この辺の印象は単行本の加筆で全然変わるかも。