メモ帳用ブログ

色々な雑記。

色々考えたんだけど、ウイルクは囚人たちに協力したら金塊の半分をやるって約束していたんだから、あの場にいた白石が全取りすることはむしろ道理にかなってはいる。門倉も入れ墨は入れたけど囚人じゃなくて看守だし、別にいらなそうだし。囚人には土方歳三も含まれている。ウイルクは同志には嘘をつかない男だから本気で言ったはずだ。生き残った囚人の中に金塊を無駄遣いしたがる者もいることは想定していただろう。最悪の場合でも娘に土地の権利書は渡せる。
ただ金塊にたどり着いたということはその囚人は暗号の鍵になるアシㇼパと共闘したということだ。たとえ一時的な同盟にしろその囚人はアシㇼパに信頼された。どうしようもない悪人ならウイルクの誘導通りに皮だけにされるはずだ。ウイルクはできれば自分と同じく蝦夷共和国の夢を見た本物の土方歳三の陣営だけが金塊を手に入れることを期待していたが、そうでなくとももし娘がアイヌの未来のために行動するようになっており、それに力を貸した相手ならアイヌにも悪いようにはしない公算が高い。無駄遣いされたとしても、アイヌの害になる使い方をされたり、鶴見の手に渡ったりするよりはマシだ。
白石による白石王国樹立もウイルクとしては一応許容範囲内の金塊の使い道だろう。流石に全てが無駄遣いされるのは期待外れだろうけど。自分の願い通りに娘は土地の権利書を手に入れた。ただ白石はアシㇼパに金塊の使い道を任せようとしてたんだからアシㇼパが呪いに囚われてしまったのは自分は少し残念だった。アシㇼパは白石にも金塊を忘れてほしいと頼んでいて、結果的に金塊の使い道が丸く収まったのもアシㇼパの望みからは外れているし。