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ゴールデンカムイのアシㇼパの殺人はちょっとモヤモヤするところもあるけど、それを含めてテーマ性を掘り下げることに繋がっているから、自分はむしろプラスに捉えられる部分。
でも、アイヌの昔ながらの生きた生活が存続しているうちから、アイヌの生きた生活が途絶えても生前の姿をどう語り継いでいくか、みたいな部分に重心が移りすぎているのは素直にモヤモヤするポイントかな。作中で描かれたアイヌの伝統的な生活が生き生きして魅力的だったからなおさらにそう思う。カムイの宿る自然は保護できても、人間の生活から切り離して保護することになる以上、日常生活と結びついた生きた信仰は失われてしまったんだとも感じる。
でも生きた生活を守るための活動とかを掘り下げるとエンタメじゃないただの政治的な内容になっちゃうから仕方がないのはわかる。アイヌに関心を集めるのが第一の目的だとすると現状が一番バランスがいいんだろうし。
最終回の加筆で、過去の記録を受け継ぐだけでなく、それを基にした現代なりの新たなアイヌ文化を復興させる動きがある点について触れていたのも良かった。