メモ帳用ブログ

色々な雑記。

たぶん閉じ師の仕事って自分の中のイメージが膨らんでしまった程は危なくない仕事だと思うんだよね。消防士とかレスキュー隊も命の危険のある仕事だけど、そうそう死人の出る仕事ではないし。ミミズも数十年に一度の大地震や、何らかの事故で要石が抜けた時でもなければあそこまで危険ではないはずだし。ただ総人数があまり多くないっぽいのと単独行動が基本っぽいのはリスク要因。
閉じ師の仕事は直接的に危険なのはもちろん、才能が遺伝性なせいと大勢の人間の生死に関わる業務なせいで本人に選択の余地がなさそうなところが余計にハードだ。しかも大金がもらえるならともかく、それだけじゃ食っていけない程度でしかない。もしかしたら政治や宗教の裏の世界では今でも尊敬を集めている存在なのかもしれないけど、だったらなおさら食っていける程度の報酬くらいどうにかしてもらわないと。多忙のせいで閉じ師の戦力が低下したりしたら国の危機だ。
草太の親が生きているって設定が判明した時、草太の親はどういうつもりで草太に閉じ師を継がせる事を承諾して、どういうつもりで草太を手放して祖父に教育させることを承諾したのかってのは、やっぱり気になったな。草太が滅多に親と会えなかったとしたらストレートに辛かっただろうし、割りとこまめに会わせてもらっていたとしてももしその度に親から自分の代わりに立派な閉じ師になってくれみたいなことを言われていたとしたらプレッシャーがきつい。新海監督曰く、(現在の?)草太が下町の父親のところにたまに遊びに行っている感じだそうなので関係はいいんだろうけど。
もちろん現実的に考えれば生きている方がいいんだけど、想像できる苦労が生々しい方向に向かいやすくなるきらいはあるかも。
祖父が片腕を失った2011年に草太はどこで何をしていたのかってのも気になる部分。草太が閉じ師をするにあたって生命の危機を意識しているのもこの件が多少なりとも影響しているんだろうし。草太の祖父は口では閉じ師の役目は自然の流れに逆らうことでなく人間を避けていただくようにお願い申し上げること、みたいな悟ったようなことを言いながら、内心は自分が不甲斐ないせいで大災害を防ぎきれなかったくらいには思っていて、それが周りにも伝わるタイプに思える。草太はどう受け止めたんだろう。ただ恐れたのではないはずだ。災害が止められないのは閉じ師のせいだという責任感を持ったのか、じいちゃんのせいじゃなくて自分がまだ弱いせいだからもっと強くなろうと思ったのか。もしくはこの一件で世代交代のために草太が弟子入りせざるを得なくなったのだとしたら、当初は自分が閉じ師を継ぐことに対する草太の抵抗感は大きかったのかも。