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あだち充先生は中島みゆきさんのファンだという。『みゆき』の2人のみゆきの名前は当時複数いた「みゆき」という名の女性芸能人（主に写真集のアイドル）たちから取られており、特に「鹿島みゆき（かしまみゆき）」が「中島みゆき（なかじまみゆき）」から命名された（あだち充著『がんばれ女のコ!〈完結編〉』より）のは有名な話だ。『みゆき』の企画は、前作『ナイン』ではサブだった安田雪美（美雪の逆）のようなガラッパチな妹キャラを今度はメインヒロインにというアイディアから出発していた。だが担当編集者との打ち合わせの中で大まかな人物配置ができたところで、あだち先生がファンである中島みゆきさんのガラッパチな性格だけでなく、歌からイメージするしっとりした女の面も漫画には必要であり、ヒロインはそれぞれの性格の2人いたほうがいいと担当からアドバイスを受けたのだという（『あだち充本』より）。初期のあだち漫画に中島みゆきさんが与えた影響は相当に大きいことになる。