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人類は言葉を持っていて評判を気にする生き物だ。そのために赤の他人を助けたり遠い先祖の復讐をしたりする行動が発達した。遺伝子しか行動の伝達手段がない場合はどちらも子孫に受け継がれにくい。遺伝子を残すためには不必要なコストは受け継がれない。
人為と自然の境を巡る議論はだるいことになりがちだ。人間の知恵や文明も全ては自然の賜物ということもできるし、石器時代には既に自然の改変を始めていたということもできる。他の個体から学習しないと交尾のやり方もわからない人類は本能の壊れた動物だなんて自虐的な言葉もあったりする。でも実は他のサルもそんなもんだったりする。哺乳類は人工哺育されると子育てができなくなる場合も多い。学習しなければ存続できない動物は人間だけではない。それでも多くの動物の学習と人類の学習の何が違うのかという話になるなら、やはり言葉による抽象的な情報の伝達の有無が焦点になるんだろう。