メモ帳用ブログ

色々な雑記。


寄生獣のパラサイトって序盤だとガイア仮説の誤った解釈を前提とした存在というか、人間というガン細胞をアポトーシスするために地球が生んだ免疫細胞のような存在に見える。実際作者もそういうつもりだったんじゃないかと思う。だけど作者自らあとがきで語るように作中での人間と自然の関係の描かれ方が変化していく。そして終盤ではパラサイトのミギー自らガイア仮説の誤った解釈的な自然観を否定する。最終的なテーマからしても作中におけるミギーの自然観は間違っていないはずだ。そうなるとパラサイトはどうして生まれてきたんだろうってのは少し気になる。自然に進化によって生まれた生物ではないだろうけど、マッドサイエンティストが作り出した存在ってわけでもないだろう。作中の科学でそんなことはできそうにないし、何よりロマンがなさすぎる。人間の自意識過剰がたまたま地球のそばを通りかかった宇宙知性体を刺激でもしたとか?「みんな地球(ここ)で生まれてきたんだろう?」って主人公の独白があるし地球外生命体ではないんだろうけど、遺伝子の元だか変異のきっかけだかは宇宙由来とか。パラサイトは純粋に人間の自意識過剰と寂しさが生んだ存在だよ、な解釈が一番合理的だけど、メタオチっぽくなる。ひねくれオタクとしては作中の要素で辻褄の合う可能性を考えたいもの。創作物と人間の関係がメタなら人間と宇宙知性体・神の関係もメタじゃないかって意見はあるけどそれは置いておいて。