メモ帳用ブログ

色々な雑記。

鶴見が宇佐美に出した最終問題と鯉登に出した最終問題は出題意図が同じだと思う。愛する鶴見篤四郎さまがバレバレの嘘をついていらっしゃいます、正しい対応を実演してください、ってことだ。正解は、死ぬまで嘘を真に受けたフリを続けること。
鯉登が事後処理を巡って鶴見に食い下がった時、鶴見は雑誌版では「いいだろう 殺しなさい (中略) 立派に成長した鯉登少尉になら後を任せられる」と言い、単行本版では「負けるつもりはない すべて手に入れる」と言った。どちらもただの甘い嘘だ。鯉登は即座にそれを察し、この期に及んで嘘をつくような人間についてきてはいけなかったのだと今更に悟る。そして関係を断ち切る苦痛に耐えつつ鶴見の前から立ち去った。
宇佐美の時と同じく、雑誌版では鶴見の甘い嘘が本音の吐露と紛らわしかったために単行本版でセリフを修正したのだろう。