メモ帳用ブログ

色々な雑記。

野田先生のファンブックでの月島に対する「カッコいいですよね。(中略)単に冷徹で鶴見の命令に機械的に従うだけの人間は薄いと思いますよ。痛みを抱えてないと」というコメントは非常に肯ける。ただ機械的に命令に従うだけでは本人の意思が介在していないから忠義もクソもないし。自分の意思を持つ人間が自分の意思で忠を誓うからこそ忠義と言えるのだ。逆にロボものは意思の存在しないものに意思を感じ取られてしまう瞬間がジャンルとしてのハイライト。
ただこれを踏まえると、終盤の鶴見・月島・鯉登の関係をどう捉えたらいいのかって問題はより難しくなる。
とりあえず、月島本人は私情を捨て去って機械的に任務に集中しているつもりでいた。教会で鶴見の本当の目的が日本繁栄だと知って、目に光が宿り気合が入った状態になった。ただ実際の行動を見る限りだと、私情を捨てきれていないし、葛藤や痛みが完全に消え去ったわけではない。任務に集中する気になったのも、本人は本人の選択のつもりだけど実際は鶴見の誘導だ。
努めて機械であろうとしているからこそ滲む人間性が月島のカッコよさであり、本人が機械であろうとすればするほどそれが際立つ、というふうに捉えていいのなら月島のキャラ性はそれなりの一貫性を持つ。どうしても「あなたたちは救われたじゃないですか」以前と以後だと月島の印象はだいぶ変わるけど。