メモ帳用ブログ

色々な雑記。

終盤はアシㇼパが杉元を振り回しているのか、杉元がアシㇼパを振り回しているのか、みたいな不毛な議論をたまに見かけるけど、2人とも状況に振り回されているんだと思う。ついでにその2人に付き合っている白石も。
土方は杉元を一度裏切ったが、元からウイルクと繋がりがあってアシㇼパのことは危険に晒さなかったから、アシㇼパが土方と同盟を組もうとするのは理解できる。アシㇼパがそう言うなら、当面の利害は一致するし、杉元はアシㇼパに合わせる。土方のほうが杉元に若い頃の自分を徐々に重ねて好感を持つようになった気持ちはわかる。だが裏切り者は基本的に信用しない杉元が土方のことをどう考えていたのかはよくわからない。死に際に差し出された刀を受け取ったということは、頭では距離を置いていたとしても好感を持つようになっていたはずだけど。
ソフィアはアシㇼパのことを大切に思っていたけど、アシㇼパのいる陣営へ加わった理由はそれだけではない。まず蝦夷共和国に協力し、やがて極東連邦国家へと至るための同盟相手として土方を選んだ。戦って金塊を得られなければもう国を作る機会は巡ってこないだろう。もし首尾よく鶴見勢力を倒せていても、人目のある白昼にドンパチやれば程なく第七師団本体の1万人がやってくるから金塊を運び出す時間はないじゃないかとか、そういうことを考えてはいけない。それに土方・ソフィア勢力が勝利して最終的に蝦夷共和国建国まで行けたとして、否応なく北海道中のアイヌも和人も戦乱の渦に叩き込まれることになる。ソフィアは土方と合流してすぐにアシㇼパにウイルクのこともユルバルスのことも気にせず自分で決めるよう言っていたけど、直接神輿に祭り上げないにしても外国人の主導する戦争に故郷を巻き込もうとしているのに自分で決めても何もないんじゃとか、そういうことを考えてもいけない。できれば戦争を回避したいはずのアシㇼパは土方・ソフィアが壊滅してくれなかったらどうするつもりだったのか。もう終盤はメタ的に蝦夷共和国建国なんかできない結末ありきの展開としか言いようがない。パルチザンも鶴見の部下の兵士たちもなんとなく戦争っぽい雰囲気を出すために死んだようなもので、大きめの暴力団同士の抗争程度の規模で国がどうこうやられてもな、みたいな。