メモ帳用ブログ

色々な雑記。

スラムダンク見た。良かった。
現実的なドラマと試合(高校生がダンク打ちまくりとかそういうのは除いて物理的にあり得そうという意味)を、実写だとやれないような迫力と迫真の映像に仕上げていて、CGアニメと手描きアニメの両方をうまく融合させた本作ならではの映像表現になっていた。思ったより手描きパートが多かった。
登場人物が雄叫びを上げるシーンでは自分も一緒に歓声を上げたくなることが何度もあったから、応援上映やるならまた行くかも。
思ったよりギャグシーンが多くて、悪い意味でクソ真面目な映画になっていないところが満足感ある。
以下はネタバレというほどのネタバレもないけど、事前情報絞りまくりの宣伝をしているから一応たたんでおく部分。


山王戦初の映像化、しかも高クオリティということで、熱心なファンにはたまらない映画だと思う。
1本の映画として成立させるために宮城のドラマを中心にしたのも面白かった。宮城は外伝的な短編のピアス以外だとまだ掘り下げの少ないキャラだったし、PGで自分がゴールを入れるより他のプレイヤーにボールを回すのが役割のポジションだから、他のキャラクターの華のある活躍シーンや得点シーンと宮城の活躍シーンがかち合わない。むしろ他のキャラが得点を入れるほどそれが宮城の活躍になる。
地味ウマの宮城のプレースタイルと地味ウマの宮城家のドラマも抜群の愛称だ。いかにもリアリティが感じられる。宮城の兄は短い出番でも深く印象に残るし、母親や妹の書き方も上手い。最初は、初っ端から飛ばしてくる試合パートとローテンションなドラマパートの切り替えに戸惑ったけど、ますます加速する試合展開とドラマのクライマックスがシンクロする後半は素直にグッと来た。クライマックスで再び宮城の父親の葬式が描かれるイメージシーンは泣けた。変わったもの、変わらないもの、色々。
説明不足な部分はどうしても多いけど、宮城の感情の流れはきれいにできていたから初見の人でもそれなりに楽しめると思う。
ドラマが描かれていないキャラも仕草や表情、セリフがうまいから、どんなキャラで、どんな関係性かってのはこの映画だけで十分にわかる。
彩子とのいい感じのシーンは短かったけどテンション上がった。ロマンスは宮城の主人公性を高めるのにもうってつけ。ほぼモブだけど木暮はちょいちょいいいシーンがあったし、ヤスも宮城とのマブダチっぽさが良かった。三井は特に好きなキャラだからかえって感想書きにくいけど、宮城に兄の面影を重ねられるかたちで美味しい出番が多くて嬉しかった。三井は長髪だと顔面まわりがちょっとくどいから短髪のほうが格好いい。赤城は宮城をはじめとするチームメイトとの信頼関係の書き方が上手かった。最初からキャプテンにふさわしかったのではなく、ふさわしくなれるよう努力した人間だというのがよく伝わる。来年のキャプテンになるだろう宮城への世代交代を感じさせるシーンも盛り上がった。
あと、ほとんど背景の説明はなくても、この映画の描写だけで花道&流川パートは抜群の華があった。仮にスラムダンクがこの映画しか存在しない作品でもここが一番人気になっていることは容易に想像できる。全体的に地味ウマのスラムダンク映画にアクセントとなる花を添える一年生コンビ。