メモ帳用ブログ

色々な雑記。

今月のゲッサンのMIX

とりあえず

・祝走一郎事故フラグ回避イベント

そろそろ来て欲しいなと思ってたイベントがドンピシャで来ると、作者の掌の上で踊らせてもらえてるのがよくわかって気持ちいい。 このまま2人で甲子園優勝を目指すのが物語としての最終目標かな。和也から達也へのバトンタッチのタッチに対して、投馬と走一郎のミックスチームでMIXと捉えられるというのはただの自分の勘繰り(今まで手掛けた作品の要素のミックスだからMIXというのが作者の公式発言)だけど、話の構造を対にすること自体は意識されてそう。この勘繰りはいい加減何度も言い過ぎだし、検証しようもないので、触れるのはこれで最後。

・面白くなさそうな投馬といい顔してる走一郎

投馬は走一郎が捕手じゃなくても結構頭を使って投球ができるし、楽しくなくてもちゃんと試合に集中できる。一見やんちゃっぽいけど、野球選手としては冷静なタイプなのが他の主人公と比較した投馬の個性(走一郎曰く元々は見かけどおりの男だそう)。プロ向きといえばプロ向きの性格かも。ただドラマ面でも良くも悪くも突っ走らないし、どうしても若干周囲のアクション待ち。

投手としていい顔をする走一郎。やっぱり野球の花形は投手。久しぶりに投手をやったことと、大山監督が澤井圭一の息子を控え投手に据えたくなったことで走一郎がどうアクションを起こすか。 もう一度エースを目指してみたくなるのか、あくまで本業じゃないから楽しいのか。投馬はまだリアクションを返す側かな。話の結末が今までのあだち野球漫画の通り3年生の時なのか、珍しく2年生の時になるのかでポジションの意味は大きく変わってくる。

今回の試合の様子を見る限り、投馬も走一郎も今までのあだち野球漫画の主人公みたいに本音を飲み込み続けて自爆しかけるタイプのキャラではないっぽい。もうちょい素直で丈夫。投馬は家族の色々に何も感じてないわけではないけど、今は深く考えるのを避けたいのも素直な気持ち。

・千本木先生と澤井圭一の隠れた関係

親世代の人間関係がやたら濃ゆい。千本木先生が、澤井圭一に怪我を負わせた選手らしいというのはなるほど。多分その事故がきっかけになって野球を辞めて、今はいつもやる気なさげに居眠りをしていると。これはコーチ就任フラグかな。今回は投馬と走一郎の関係が進展しなかった分、この先ドラマ的においしくなりそうなネタが振られてる。音美が澤井圭一の子どもだと気付いた以上、走一郎もそうだと気付くのは時間の問題のはず。前回で吹奏楽部代理顧問から異動になってたのは音美と四六時中顔を合わせさせると雰囲気がギクシャクするというメタ的な理由か。あとこんだけ妙な因縁があるまま一緒だとどうしてもスローステップやらの今の御時世危険な何かの匂いがね。ただスローステップの結末は、少年2人決め手なしの引き分けエンドの結果としての、将来の先生エンド匂わせって側面がある。MIXの場合、今ところ音美はそんなに色気づいてないけど、なんだかんだ投馬が最後までには決めてくれるはず。


それにしてもドラマ面のフラグが澤井圭一の息子としての走一郎にばっかり集中してるな。ただ、伝説のエースの息子である兄を抑えて、控え投手の息子である弟がエースとなる意味を描けるなら、それは主人公にふさわしいドラマチックさ。いかにもな背景が無い分の下剋上感で投馬がうまく話の中心に来れた時の印象は強くなるはずなので、全ては今後の展開次第。まともに描くなら長丁場になりそうなのは嬉しい半面、どうしても現実面が色々と不安ではあるんだけども。

MIXは明青のエースの話だけど、より具体的には伝説のエースの幻影に囚われた人々、何もできないまま舞台を去るしかなかった人々と、現代のエースの関係の話になるのかな。結果的には“タッチの続編”という概念へのアンチテーゼがMIXになりそう。そのうえで、その幻影への思いもある程度汲み取った上でまとめてくれるはず。