メモ帳用ブログ

色々な雑記。

面白さってマニアックでハマる面白さと間口の広い面白さの2つあると思う。極論、マニアックな面白さっていうのはどんなに一般的には酷いとされてる作品にも存在するけど(エド・ウッド映画のマニアとか)、間口の広い面白さは絶対数で言えば意外と貴重だ。

一時的にしろブームを起こせる作品には少なくとも間口の広さはあるし、ブーム後に残るマニアもわずかにはできるはずだ。ヒットしてロングセラーになる作品は間口の広さとハマる面白さの両方が十分にあると言える。ただしハマるツボは人によって違うから、間口が広くなるほどに面白いと聞いていたけどあまり面白くなかったと感じる人も増える。わざとみんなと違う意見を言おうとするとかでなく自然なことだけど、熱心に主張しすぎると凝り固まってわざと迷惑なことを言う人になってしまう場合も。

逆に間口が凄く狭い作品でも、何かのきっかけで知った人のツボにハマり、夢中になってもらえる場合もある。マニアになってツボを自覚した人間は、間口だけでなく自分のツボを刺激してくれそうな点も優先して作品を探すようになる。大抵の場合はわざとマイナーな作品を選んでるわけではない。マニアでもある程度間口の広いところにツボがある人と狭いところにある人で色々。

間口やツボの方向性を教えてくれるのがジャンル。近いツボを持った集団の存在が認知されればそのツボを刺激する作品が作ってもらいやすくなるし、産業としての計画も立ててもらいやすくなる。漫画なら初期コストが低いからツボの新規開拓ができる作品も作られやすいけど、アニメはコストも人員も段違いに高いので安牌企画が多くなるのは仕方がない。その分ジャンル内でのマンネリ化も進んだり、いい具合に捻った作品が生まれたり、捻りすぎて失敗したり。

ジョジョはジャンプで長期連載してただけあって知名度は高いんだけど、作風はジャンプで連載を維持できる範囲でマニア寄りっていうポジション。ジャンプ基準だといわゆるメジャーマイナーと言えるし、作風基準だとマイナーメジャーとも言える。自分の場合ジョジョはずっと普通の漫画だと思って読んでたからネットとかでジョジョのポジションを知った時は意外だった。物心ついてから初めてまともに読んだ漫画雑誌が親の買ってたジャンプで、ジャンプの漫画は全部「普通の漫画」だと思ってたし、中身は企画記事とかも含めて隅から隅まで何度も読み返してた。当時はこち亀とかのまだアニメ化してない長期連載もあったし。だからジョジョの絵や作風が個性的で受け付けない人が多いってのをネットで発見して驚いたし、ネットに溢れるジョジョパロの多さに辟易したりもした。今はともかく昔だとネットのジャンプ界隈はとにかく馬鹿のひとつ覚えみたいにジョジョネタばかりだったから。