メモ帳用ブログ

色々な雑記。

三眼は自分の植えた苗木や白大の死体など、物言わぬ相手に一方的に自分の執着を押し付ける方法でしか愛着を抱くことができない人格を持っているようだ。元凶である三眼に復讐を頼まなくてはならなかった白大がどれだけ無念だったか、三眼への恨み言を飲み込んだまま命を助ける選択をすることがどれだけ苦痛だったか、そういったことを考慮できる人間性が喪失している。白小小にも復讐の押し売りをして自分の思いどおりに動かした。もちろん生前は違っただろうが、その頃の記憶は生者としての自分の名前と同じく忘れ去っている。
こうした人格はマグメルのアススも持っていた。アススは出合いに恵まれたおかげで、かなり歪んだかたちではあっても妻と両思いだった。当主としての役割は申し分なく果たし、部下からも慕われていた。ある人格がただ他人を傷つけるだけで終わるのか、何か実を残すかというのは、巡り合わせや運命によって相当に左右される。