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色々な雑記。

黒山村は全く自然な村には見えない。でも設定上は村人が全員劇団員とか、法術による記憶操作が行われているとか、千年以上法屍者に生贄を捧げ続けてきたとかそんなことは全然なく、普通の村人が住む普通の山村だったということになっている。信じがたいことに。千年以上前に奇病が蔓延したという伝承はあっても、それも含めてむしろ普通より平穏な村と言っていいような様子だったようだ。

清代の黒山村が普通の村でなくなったのは三眼が現れてからだ。三眼は自害の傷で千年以上休眠していたが、高皓光たちがやってくる1、2年前に傷が癒えて村人や馬賊を食い出した。殺人をしている法屍者がいるのに気付いた近隣のいくつかの年寄りは、自分の家族が巻きまれないように、自分たちの安全と引き換えに生贄を差し出すと持ちかけた。三眼は提案を受け入れ、黒山村を含む3つの村が三眼の支配下に置かれることになった。当然だけど、生贄を持ちかけられた際の回想で三眼に跪く3人の男性(黒山村の村長たち?)は全員が辮髪をしている。

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《日月同错》第七回 千年债偿 上-在线漫画-腾讯动漫官方网站 9/13

強いて考えてみるなら、黒山村に住む宗族が千年以上ほぼ変わっていないらしかったり、閉鎖的な傾向があるように見えるのは、千年前に奇病が流行ったせいで今でも他の村から遠ざけられているからという可能性が思いつかなくはない。段星煉の過去を参照するまでもなく、健康な人間が病人を差別するのはありがちなことだ。まして大昔で、伝染病が疑われる症状で、治療法は見つからないままだったのだからなおさらだろう。奇病を治せなかった薬師の子孫が差別を受けるよりは、奇病に罹った人間の子孫が差別を受けることのほうがよっぽど有り得そうではある。