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白小小の父親は普通に時々山から出ていた。
中文版の第6話で白小小が父親は薬草採りのために山から出ていたと語っている。
(日)
「山の向こうには海があって どこまでも続く城があって…… 世界は子供には想像もつかないほど広くて面白いものがたくさんある ――ってお父さんから聞いたことがある…」
(中)
「听偶尔出山采药的父亲说过,山的尽头有一望无尽的海,一望无尽的城,有很多很多小女子想都不敢想的东西。」
(直訳)
「たまに山から出て薬草を採っていたお父さんから聞いたことがあるの。山の果てには果てしない海や、果てしない街があって、わたしには想像もできないようなものがたくさんたくさんあるんだって」

「出山」は複数の意味があるけどこの場合「山から出る」という意味だ*1。白小小の父親は自分の目で海や街を見たことがあった。それでも黒山村に住んでいた。親類が黒山村に住んでいるようでもないし白小小の母親は村の外から嫁いできた女性かもしれない。漢民族は同姓不婚なので母親は元々白家の人間ではない(漢民族夫婦別姓だが昔は嫁ぎ先の姓で呼ばれることが多かったという)。少なくとも父親は山の外を見たことがあるし、あくまでまだ若い白小小が村の外を知らなかったというだけの話で、白家や村人たちは長年黒山村に閉じ込められていたのではない。
南北朝時代の白大も普通に村の外に出ていた。
南北朝時代や清代の村人を強制的に山の中へ閉じ込めたのは三眼だけだ。
白小小は最期に山の外に出ることができた。黒山村から解放されただけでなく、南北朝時代に三眼が作り出して清代に再び蒸し返した血の呪縛からも解放されたと考えていいだろう。
白小小は亡くなる直前に街の見た目をした天国で両親と再会するというビジョンを見た。両親とともに街へ出たのではなく、両親は先に街にいて白小小を待っていた。白小小は村人を殺す前から両親は天にいると考えており、その既に両親がたどり着いていた天は街の見た目をしている、と白小小は認識したようだ。この街である天では先に着いていた白大や彼の家族も楽しげにしていた。

*1:基本解释 1、[come out from the mountains]∶到山外去