メモ帳用ブログ

色々な雑記。

そもそもの元凶とはいえ、白大から頼まれた村人への復讐を三眼が果たした経緯はまあ筋が通っている。個人的には、わざわざ白大の死体を傀儡にしたこととか、そのせいで白大の妹の子孫が汚名を着せられたこととかで細かく引っかかる部分はある。それでも白大は自分から魔物に魂を売ったのだし、三眼だけのせいとは言いにくい。
ただ、この成功体験で三眼は変に味をしめてしまったらしい。白小小は三眼が解放さえすれば村の外で生きていけるはずだったのに、拘束されたまま復讐の押し売りをされて受け入れてしまった。最後は自殺同然に死ぬことになる。復讐の押し売りは結末も含めて不快感が強いんだけど、三眼には責任を問えるような判断能力がないのは確かなので、どうしようもないといえばどうしようもないのかもしれない。
でも白小小からすると、村人が义正言辞(義があり正しい言葉)のつもりで歪理邪说(邪な屁理屈)を垂れるのに傷つくのと同じくらい、三眼がのつもりで歪理邪说(邪な屁理屈)を垂れるのに腹が立つと思う。父親が母親に生贄を引き受けざるを得ないと語った際の光景を、第8話の冒頭で白小小は思い出していた。白小小もそれに見て見ぬふりをせざるを得なかった辛い記憶だ。村長たちが生贄を押し付け、村の大人たちがそれを黙認し、三眼が村を監視していたため逃げることができなかった。三眼の神通(による監視)は広大で村から生きて出られた人間はいないという村長の言葉は、あの三眼が否定していないのだからそれなり以上に信頼できる。それどころか、三眼は3つの村を監視していたことがわかる発言を自分からしている。だから白小小が憎悪を抱いた相手には村人だけでなく三眼も含まれたままのはずだ。
白小小は自害を命令した時に三眼を見ようともせず、不承不承感謝をすることすらなかった。借元真目を借りて以後は三眼のことを意識に上らせることも全くなかった。