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進撃の巨人でグリシャが「なぜなら俺は始祖ユミルを信じている!!　俺たちは選ばれし神の子!!ユミルの民だ!!」と叫ぶシーンはカルト化していくグリシャたちを皮肉っているシーンだとわかりやすい。グリシャたちがエルディア人に対する差別に逆らいたくなったのは当然だし、支配構造をぶち壊すことはなかなか簡単ではない。仲間の結束を高めつつ暴力的な手段を取らなければならないのは仕方がないことだ。だがそのためにグリシャたちはエルディア解放という夢に酔い現実をまともに見れなくなっていた。ろくな裏付けもない説を作り出して信じこもうとしてしまう。
寄生獣でも演説を皮肉げに演出する場面が2回登場する。もっともな面もなくはないが、それ以上に醜い面を読者は直視しなければならない場面だ。ただ寄生獣の方は常に抑えめの演出であるためか、演説を真に受けすぎの感想を見かける時もある。