メモ帳用ブログ

色々な雑記。

中国のウェブ小説的な意味での修仙・修真ものの最終目標っていうのは、神仙になることで不老長生と他の神仙からさえ干渉を受けない身分を手に入れることだ。そうなって何をするかでなく、そうなること自体が目的だそうだ。自分の生命を完全に自分の自由にしたいという点だけ見れば、『鬼滅の刃』の無惨が薬で不老不死となり、さらに完璧な存在となって太陽を克服しようとしていることに通じるところがなくもない。あくまでウェブ小説的な意味であって伝統的な道教の意味じゃあない。日本のウェブ小説的な意味での転生だって、伝統的な仏教の転生とは全く異なっている。
もし中国の『鬼滅の刃』の読者が解釈を固めていないうちにネットの無惨様正論ネタを見てしまったとする。無惨様正論ネタってのは無惨がどう考えても不条理だからこそ説明無用で冗談として成り立つネタだ。無惨は個体の損得でしか物事を考えない。自分が理不尽な殺人をやめる気などなく、鬼殺隊が自分を殺そうとすればお前という個体には無益なだけだと止めようとする。ウェブ小説を読み慣れている中国人が無惨様正論ネタを見た場合、文化が違うから非道なように感じるけどこれが日本人にとっての正論で自己責任なのかもと、文化の違いを逆に解釈してしまう恐れがないとは言い切れない。文化の違いとは難しい。
日本の文化の中で育っているのに無惨様正論ネタを本当に正論と勘違いできる人間はただのバカだ。