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この対談で、半藤一利先生は宮崎駿監督に風立ちぬの主人公に声優を使わなかった理由をやんわりと尋ねていた。半藤一利先生はアニメをほとんど見ないという。そりゃ変にこじらせたマニアとかでもないほうがあの声は普通に気になる。

この本には風立ちぬや宮崎監督を考えるにあたって興味深い発言が数多く載っている。

半藤:いずれにしても日本が、この先、世界史の主役に立つことはないんですよ。

宮崎:ないですね。ないと思います。

半藤:また、そんな気を起こしちゃならんのです。日本は脇役でいいんです。小国主義でいいんです。そう言うと、世には強いひとがたくさんいましてね。そういう情けないことを言うなと、私、怒られちゃうんですがね。

宮崎:僕は情けないほうが、勇ましくないほうがいいと思いますよ。

半藤:「腰抜けの愛国論というものだってあるのだっ!」と声だけはちょっと大きくして言い返すのですがね。笑 へっぴり腰で。

宮崎:ええ、本当にそう思います。いいですね、腰抜け愛国論か…。