メモ帳用ブログ

色々な雑記。

風立ちぬの舞台は、男は仕事に打ち込み女は家を守るのが当たり前とされていた古い時代だ。
菜穂子を見舞った二郎が帰り支度をしながら「僕が付き添えれば良いのですが」と言った際、菜穂子の父親は「君には仕事がある。男は仕事をしてこそのものだ。さあ。行きたまえ」と言った。本庄も嫁をもらうと二郎に言った際に「本腰を据えて仕事をするために所帯を持つ。これも矛盾だ」と皮肉げに笑った。
ただこうした時代背景がありながらも、二郎が仕事に打ち込んだのは紛れもなく本人のエゴでもある。二郎は時代に流されて飛行機制作に励んだのではなく、時代をいいことに飛行機制作に励んだ。二郎は時代の流れに自ら加担していた。後に日本は裁かれたのだから共犯者だ。