メモ帳用ブログ

色々な雑記。


社会の伝統ってのは長い年月の中で自然に洗練されたシステムだから、深く考えず近視眼的に効率化するととんでもない事故が発生する。もちろん伝統に固執するのもいいことじゃない。時代に合わせて少しずつ変わっていくのが理想だけど、一足飛びな改革が必要なら全体の影響を十分に検討して各種の対策を取ってからでないとリスクが大きすぎる。世の中には確かに深く考えずに乗り出した改革が時流に乗って成功する例もある。そしてそういう例ばかりが華々しく持ち上げられがちだ。しかし成功するのはあくまで少数で、ほとんどが当たり前に失敗に終わっているという点は顧みられない。経営者だけが失敗の責任を背負って収まるなら、たとえどんな末路を辿ろうが大した問題じゃない。しかし実際は従業員やその家族にとっても人生を左右する大きなダメージになる。何より、顧客や第三者に犠牲者の出る最悪の事故さえ起こりうる。
この社長は自分の考える改革に対して賢明な反対意見が出るたびに「無学な田舎者が成功者に嫉妬して足を引っ張ろうとしている」と勘違いしていたんじゃないか、と邪推。