メモ帳用ブログ

色々な雑記。

鶴見は、金塊は五稜郭にあったんだろう?中央に追われる私に持ち出す時間はない、くれてやるから飛び降りろ(要約)、と言った。その時に杉元とアシㇼパがその通りにしたとしても、絶対に南部大型自動拳銃で撃ち殺している。そもそも鶴見は丸腰を装いつつ、杉元とアシㇼパに上から目線で交渉している。あくまで油断した2人の攻撃を誘って隙を突くのが目的であり、本気で交渉しようとしているわけではない。ただし五稜郭に金塊が残っているのかどうかは2人の反応から確かめたいと思っていただろうし、実際に確かめられた。

鶴見が自分の死亡を装うなら杉元とアシㇼパも最後まで機関車に乗っている方が望ましい。だが途中で2人の死体を転がすことになった場合でも、相討ち、または深手を負ったなどの理由で鶴見が機関車から降りられなかった可能性を残すことはできる。最も死亡偽装がやりやすいのはやはり列車丸ごとを事故で海に落とす場合だが、鶴見もそれは思い直した。

もし列車全体を事故に巻き込んで自分の死亡を偽装し、白石なども含めた関係者全員を殺害出来ていたら、五稜郭にとんぼ返りして金塊を確認し、再び隠蔽する時間は確保できていただろう。そうすれば満州に高飛びしてものちのち金塊を自分が手に入れる希望が残せたはずだった。「この列車で全て片を付けて五稜郭に戻るぞ なぜかって? 北海道を立ち去る前にひとつ確かめることがあるからな… (中略) 私は満州で力を蓄えまた戻ってくる」というセリフはそう考えている時に呟かれた言葉であるように思われる。