メモ帳用ブログ

色々な雑記。

杉元は反社会的な人間だけど、社会に害を与えるのが目的なんじゃなくて、社会の理屈と自分の正義がぶつかった時に自分の正義を取る人間だというだけだ。その正義も建設的な内容だし、前向きな人間なのは間違いない。
杉元はかつて所属していた自分の社会である村から迫害を受け、故郷を失った。日本を放浪し、とりあえず軍人になったが、戦場でさらに心に深い傷を負った挙げ句に上官を殴って軍からも去った。回想を見る限り、杉元は元からガキ大将的な性格ではあったようだが、村にちゃんと居場所があった頃はここまで堪え性がないわけではなかったはずだ。杉元は自分が和人の社会に合わせてやる義理はないと考えているんだろうし、その考えには確かにある程度筋道が通っている。アイヌの村で生きていくことを決めた後はもう少し落ち着くだろう。