メモ帳用ブログ

色々な雑記。

鶴見勢力は百人程度しかいない。鶴見中尉は日露戦争では小隊長だったのだから規模としては妥当だ。歩兵第27連隊長の淀川中佐は弱みを握られているため鶴見中尉の横暴を大目に見てくれるが、人員を融通してくれる程ではない。もし鶴見が第七師団に反旗を翻したり中央に追われたりした際にも味方にはならないだろう。もちろんもっと上の人間だってそうだ。いくら鶴見でも、アメリカから最新式の武器を買い揃えたところで、百人程度の手勢で平時で1万人いる第七師団本隊に勝利するのは無理だろう。第七師団本隊に仲間になれば金塊の分け前を与えると呼びかけたところで、鎮圧の目に見えている反乱にいきなり加わる者はそうそういない。北海道の地元民だって鎮圧に協力しようとするだろう。切り札の鯉登平二率いる大湊水雷団も旭川の第七師団を攻撃するのは不可能だ。ましていきなり中央と戦うのはただの自殺だ。
だから鶴見の計画では、金塊を手に入れたらまずそれを元手に手勢を徐々に増やし、並行して軍需産業に投資して地元民の支持を得る予定だったはずだ。現実的に考えれば、中央に気取られないよう慎重に、数年がかりで行おうとしていたことになる。ゴールデンカムイで現実的に考えることにどれだけの意味があるのかは知らないけど。