メモ帳用ブログ

色々な雑記。

鯉登の鶴見に対する感情には、父親との関係が満たされなかった人間が恋人に父親の役割を求めてしまう、みたいなのが入っている感じがある。安心できる親や家や故郷があるからこそ、人間は安定して成長し、健全にそれらと距離を置けるようになる。そうした存在を持たなかった人間は、心のどこかでその代わりを求めてしまいがちだ。それでもその欠落感が新たな何かを築くために前向きに働くならいい。ただ、夫に父親の役割を求めるのも、妻に母親の役割を求めるのも、往々にして良い結果を生まない。本当は親ですら絶対者ではないのに、他人に絶対者になってもらおうとすることには無理がある。