メモ帳用ブログ

色々な雑記。

黒山村の住人たちは白小小や三眼も含めてみんな謎めいた行動を取るから大それた裏でもあるのかと疑ってしまうけど、実際はみんな馬鹿で怠惰なだけだ。村人の裏なんて精々が場当たり的に仲間を裏切ってしまったことを隠したい程度の矮小なものだ。ついでに明言されていないが暗示されている真実のたぐいもない。
日本語版で三眼に真意があったように誤解されるセリフが混ざってしまったのも良くない。
主人公が自分たちの捜査で謎を解き明かしていくありがちな展開だったら、まだ変に引っかからなかったと思う。謎の存在に主人公が気づきすらしないうちに、犯人の三眼が真相を全部しゃべってしまう展開は釈然としない。悪びれずに悪事を自白しすぎて逆に他の人間が悪く見えるというのは、ある意味斬新かもしれないが。
謎解きで何もできなかった分、体を張って主人公が活躍する展開すらない。
千年に渡る運命のいたずらという状況を無理矢理作り出すために、黒山村の人間はとにかく外に助けを求めるという発想がなく、三眼はとにかく本人の言うとおり怠け者だ。西暦525年で白大たちを傀儡でやたら長期間のんびり追い回し続けたのも、黒山村で少なくとも半年以上に渡り死人が出ない程度の速度で住民を吸収し続けたのも、三眼が怠け者だからだ。まあ白大が薬を処方していなければ死者は続出していただろうけど。西暦1906年で目覚めた三眼が黒山村にいた白家の子孫を全く気づかず食ってしまったのも三眼が怠け者だからだ。白大の妹が嫁いだという隣村では食わないようにしていたというが、千年も経っているのにそれだけの対策で本当になんの問題もないと思っていたのか。
三眼がこれだけ長期間かつ広範囲に影響が出る術を使いながら怠け者を名乗れるのは千里眼の能力があるからだ。まず三眼は屍者だから一般人はいくらいようが屁にもならないほど強い。千里眼の範囲内にいる相手はいつでも監視できるし、範囲外に出ようとした相手も傀儡で殺せる。千里眼の範囲外からたまたま凄腕の法師でも通りがからない限り、中の人間には抵抗の仕様がない。