メモ帳用ブログ

色々な雑記。

三眼はパニックホラーもののモンスター役と犠牲者を無駄に増やす狂信者役の両方を兼ねている。(儒教的な)天に弄ばれつつ、その意志に従って虐殺を引き起こす。虐殺をしてしまったのは白小小だけど、縛り上げられたままで人食いの化物に迫られて、その化物の提案を受け入れないとどんな目に合うかわからなかったのだから、最後に白小小を追い詰めたのは三眼だ。
日本人が自然の摂理と聞くと甘っちょろいヒューマニズムの通用しない厳しい世界を想像する。でも三眼の言う天経地義は儒教的な言葉で、儒教では礼や孝も宇宙の根本で天経地義だとされる。天が作った世界にはあらかじめ従うべき道徳が含まれていて、時折天が人間界に使いを送り込む、みたいな部分はキリスト教と通じるところがあるのかも。こうした文化の違いがあり、三眼は儒教的な天に従っているので自分から見て行動原理が掴みにくい。三国志演義で劉安が劉備に自分の妻の肉を振る舞ったエピソードに近いカルチャーギャップを感じる。道家思想の天地不仁(天地に仁の心はない。しかしだからこそ自然が成り立っている。)のほうが自分にはわかりやすい。道家思想と道教はイコールではないけど、メインカルチャーである儒教に対するカウンターカルチャーとして同一視された部分もある。