メモ帳用ブログ

色々な雑記。

江渡貝くんの時もそうだったけど、結構年いってる月島としては自分よりずっと若い人間が死んだり死にそうになってると気にしちゃうよね。それが自分に懐いてくれていたり命を助け合ったりした相手ならなおさら。
いかにもバトル漫画なダメージ描写が常のこの漫画で、鯉登が杉元に刺された時の四肢に力が入らなくなって全身を投げ出している生っぽい感じは珍しい。この生っぽさが月島の行動に説得力を生んでいる。
どう考えても杉元を追うべき状況だし周りからもそう言われている。それなのに月島が鯉登の治療を優先してしまうのは紛れもなく私情だ。
「いつも感情的になって突っ走るなと注意していたでしょう…」(昨日は素直に聞いてくれたのに…)の表情を見る限り、本当に鯉登には死んでほしくないんだなあ。
月島は全体の流れを見る限りだとこの時点で既に精神がおかしくなりかけているのは間違いないんだけど、それはそれとしてその暴走を爆発力として制御するという凄いやら痛ましいやらの技術がある。「あなたたちは救われたじゃないですか」やら、鯉登にはわかるはずもない自分の過去の話を捲し立てるやら、おかしくなりかけた人間特有のゾッとする発言を、半ば本気で喋り、半ば意識的に利用している。月島としては何が何でも自分が鯉登の始末を鶴見から命じられる事態は避けたい。脅してでも鯉登を大人しくさせたい。