メモ帳用ブログ

色々な雑記。

月島の過去話の教訓は冒頭で示されている通り「自分を制御できなければいつか取り返しのつかないことになる」ということだ。そしてこれは明らかに杉元を戒めるだけでなく自嘲の言葉でもある。
この点を踏まえれば、鶴見の語った裏工作でお前を死刑から救ってやったという証言は事実だと月島が考えている、という以外の解釈はありえない。もし佐渡訛理の男が語ったように、月島の父親がいご草ちゃんを殺害して家に埋めたのだとしたら、「自分を制御できなければいつか取り返しのつかないことになる」と月島が自嘲したりなんかしない。月島は真実を確かめずに親父を撲殺したせいでいご草ちゃんを奪って逃げる選択肢を失ったし、その後も同じように真実を確かめずに鶴見を殴ってしまった。これが月島の後悔の源だ。
ただ、自分にとってもっともらしく思える情報に安易に飛びついて暴走しがち、という性格はある意味作品の終盤で再び顔をのぞかせることになる。なまじ制御されている分、余計に危険でさえあった。