メモ帳用ブログ

色々な雑記。

鯉登は嘘をつかないという意味ではまっすぐだけど、真実や本音を伏せておくことはそれなりにする。月島が思っているほどまっすぐなだけの男でもまっさらなだけの男でもない。そして月島はたぶん最後までそれに気付かない。それでも鯉登は自分でそういう道を選んだんだから立派だと思う。鯉登は成人男性だし少尉だし。人生なんて有限なんだから最後まで背伸びをしたままでいることだってできる。
真実を伏せるといえば、鶴見は部下を見捨てて高飛びをしたんだから、せめて死んだと勘違いされたまま尊敬を集めっぱなしにせず、ちゃんと事実が発覚して失望されておけと思わなくもないんだけど、鯉登と月島の心情を考えると事実を知らないままのほうがまだマシっぽい気がする。特に鯉登は嘘をついた鶴見を嘘つきのままにしないために頑張った面もあるんだろうし。もうこうなったら鶴見には上官として高飛びの責任を取ってちゃんと自分の生存を隠し通してほしい。少なくとも鯉登と月島が人生に一段落つけられるだろう数十年後までは。戦争が終わって、3人ともお爺ちゃんになって、そうしたらまたみんなで語り合うのも悪くないかもしれない。