メモ帳用ブログ

色々な雑記。

鶴見一派にとって戦術上一番の計算違いは回天丸の主砲が保存されていたこととマンスールの存在。虎の子の大湊要港部の駆逐艦4隻があっという間に壊滅するなんて計算できっこない。
鯉登少尉は父の駆逐艦が沈んだ直後、艦砲射撃が途絶えたことに気付いていた。砲弾の打ち合いになっていたことも音で理解していただろうから、父が良くて相討ち、悪ければ一方的に負けたことは察しただろう。
そして鶴見が駆逐艦の撃破に気付かないはずがない。
だから鯉登少尉をあの建物に連れ込んだ時点で、権利書入手のみでは収拾不能な事態の事後処理をどうするかが鶴見にとっての焦点となるはずだった。だからこそ鯉登を嘘で試して愛を確かめる必要があった。もし鯉登が鶴見の試しに合格していれば、金塊も残っているはずだからそちらで事態収拾を図れると明かしたかもしれない。だが鯉登は鶴見のやり口を見抜いて指摘し、部下を中央から守るためにはあなたの首を差し出さなくてはならないとまで迫ってくる。雑誌版と違って自分から「いいだろう殺しなさい 〜 立派に成長した鯉登少尉になら後を任せられる」と言えば鯉登を惑わせられる様子でもない。だからあんな投げやりな誤魔化し方だったのかなと。
一方でソフィアたちパルチザンの計算違いは第七師団の白兵能力が想定を遥かに上回っていたことなのかも。五稜郭に到着した第七師団の第一陣よりもパルチザンのほうが人数では勝っていた。だから電撃的に勝利してアシㇼパと権利書を確保し、増援到着前に逃げ切れば、とりあえずの目標は果たせると考えたのかもしれない。それなのに押し負けてしまった。軍人とパルチザンの質の差と言えばそうなんだけど、ロシア警察やロシア兵ばかり相手にしていたソフィアからすると第七師団の練度は予想外だったんだろう。