メモ帳用ブログ

色々な雑記。

樺太編がアシㇼパにとってアイヌの命運について考えるようになるための章だったように、鯉登にとっては指揮官として部下について考えるようになるための章だったのだろう。父親はそれを願って送り出したし、その通りになって帰ってきた。鯉登はフチのコタンでは谷垣を殺そうとする月島を制し、鶴見について行くことで部下を救う覚悟を固めたと伝えた。ただ、こういう作劇上の意図はわかるんだけど、樺太編だと鯉登の部下は月島と谷垣の2人しかいないから、指揮官として部下を思うようになったというよりは、月島や谷垣と仲を深めたというふうに見えてしまう部分はある。欲を言えば、五稜郭攻囲戦の前にもうひとつわかりやすいクッションが欲しかった。仲が悪かった宇佐美もちゃんと守ろうとするようになったとか、細かい描写は一応あるんだけど。