黒山村のエピソードは千年以上続く根強い差別を扱った話でなく、千年前の事件という些細な口実を蒸し返して因縁をつける人間の弱さを扱った話。しかし千年という時間は人間には遥かな過去でも屍者にとっては身近な時間だった。だから黒山村は滅びた。
ただし三眼が人間としての自分の名前を覚えていないのは三眼に自分の人間性を保とうとする意思も精神力もなかったせい。人間性を保つ決意があれば上官宵や趙炎のように自分の名前を覚えていられた。
黒山村のエピソードは基本的にはイカレ野郎とバカたちが利用し合おうとして全滅したというだけの話なんだけど、そこに人間としてのあり方とか運命に操られているとかのごちゃごちゃしたテーマが絡んでくるからややこしい。