メモ帳用ブログ

色々な雑記。

メモに投稿予定だった文章を間違えて本ブログに投稿してしまっていたのに今更気がついた。移動した。


黒山村のエピソードがわかりにくいのは要素が多いせいでもある。千年間ホラーな童謡が伝承されている、現在アンデッドモンスターに生贄を捧げている、千年間村の成員は大して変化していないらしい、と要素が揃うと千年間アンデッドモンスターを崇拝して生贄を捧げている村かと勘違いしそうになるけど実際は全くそういう話ではない。
まず伝承は一応伝承されていても実感のない怪談になっていた。村の危機で生贄選びのため口実として蒸し返されるまでは気にする人はあまりいなかった。
生贄を捧げたのは一年前に突然現れて無差別に人間を食い出したアンデッドモンスターに対処するため。日本語だと紛らわしいけど、村人がアンデッドモンスターの復活に手を貸した訳でもない。そもそも村人は千年前にアンデッドモンスターが現れていたことを知らず、そのアンデッドモンスターが今いる個体と同じものだということなんて知りようもなかった。
千年間成員が大して変化していない村というのは現実に即して考えるとあまりにも特殊。山の中ではあるけど近くに徐州府もあり秘境中の秘境という訳ではない。こうなると特殊な因習のために周囲とは全く交流のない隠れ里なのかと思ってしまうけど、どうもアンデッドモンスター出現以前はごく普通の村だったらしい。隣村との交流も一応あったらしい。こうなると作中現実に沿った理由があると考えるよりメタ的な理由でそう設定されたと考えた方が良さそうだ。たぶん西暦525年から西暦1906年にかけて中国は何も変わらなかった、不屍王への対策も何も進まなかった、という点を強調するために黒山村も非現実的なまでに何も変わっていないんだと思う。黒山村のエピソードの結論としては、中国を変えるのは欧米の科学技術で、不屍王に立ち向かえるのは高皓光だということになっている。それで納得できるのかは別として。