メモ帳用ブログ

色々な雑記。

白小小に父親が嘘をついた理由って、意義を感じにくいっちゃにくいんだよな。白小小が阿毛たちくらいの子どもならともかく、あれだけ大人に近ければ母親にしたみたいにちゃんと話し合ったほうがかえって心理的負担は少なくて済みそうだ。自分が生贄になると白小小が言い出すのを避けたんだろうけど。村長は最初から堂々と生贄について語ってるし、村では生贄の話題がタブーだった訳でもない。父親にとって娘はいくつになっても小さい子どもみたいなものなのかもしれないけど。それに父親は妻と白小小にあのまま村に住んでいてほしかったみたいだし、そうなると村人に追い詰められたんじゃないし当然恨みもありませんっていう建前は一応いるのかな。
嘘をついた理由=妻と娘を守るため、なのは間違いない。
白家が村人に命の借りがあるから、という独白がかかっているのは、嘘をついてまで自分が生贄になることに異議を唱えさせなかった父親の願いを村人が踏みにじり、母親を次の生贄にした状況に対してだ。父親が嘘をついたことにかかっているのではない。借りがあるというのはあくまで白家が生贄に選ばれた理由であって父親が嘘をついた理由ではない。もし借りがあるから嘘をついたというのなら、父親は村人に命の借りがある白家のことを恥じていて、自分の家のことを白小小に知られたくなかったから嘘をついたことになる。白小小が阿毛たちに嘘をついた時にはそういう気持ちがなかったとは言い切れない。しかしいくらなんでも白小小が自分の家の事情を全く知らないと父親が認識していたはずがない。だからこの場合は違う。父親は妻には自分の家の事情にまで言及した話し合いをしている。嘘をついたのは、あくまで娘に異議を唱えさせずに自分が速やかに生贄を引き受け、妻子を守るためだ。