メモ帳用ブログ

色々な雑記。

第5話でもう会えなくなるって聞いたけどと言った阿毛に対し、白小小は山の向こうを見たくなったと答えた。この時に嘘をついて自分が生贄にされることを隠したのは、阿毛を悲しませたくなかったからだ。自発的に嘘をついている。別に誰かから生贄になることは隠すように指示を受けた訳ではない。ただ、子どもたちが三眼の支配や生贄のことをまるで知らなさそうなところからして、黒山村の大人たちは暗黙の了解で村の現状を子どもたちからは隠そうとしていたようだ。
白小小の父親が遠くへ出かけると白小小に嘘をついたのもそれと同じような理由だ。白小小の父親は妻には詳しい経緯を打ち明けている。別に誰かから生贄になることは隠すように指示を受けた訳ではない。村長にいたっては屋外で怒鳴りながら生贄になるよう強要しているし、白家の借りについても言及している。隠すつもりはゼロだ。ただし白小小は未成年かもしれないが子供ではないので、父親の嘘を阿毛のように信じ込んでくれることは期待できない。白小小に異議を唱えさせずに自分が生贄を引き受けるためというのが嘘をついた主な理由だろう。白小小に本当のことを話せば自分がかわりに生贄になるとかダメ元で逃げるだけ逃げてみようとか言い出すかもしれない。建前を押し通せば娘がすぐに殺される事態だけは避けられる。