メモ帳用ブログ

色々な雑記。

第103話『あんこう鍋』のセリフからすると、母親がおかしくなっていると尾形が気付いたのは自分が銃で鳥を獲っても母親があんこう鍋を作り続けていたからのようだ。また、ちょうどその頃に母親の病状が悪化し、芸者時代の装いを突然するなどの突飛な行動に走りはじめる。それまでの尾形は特に母親がおかしいとは思っていなかった。野田先生はファンブックで尾形の狙撃は誰に教わったのかという質問に「母方のお祖父ちゃんですね。尾形にとっては『銃の扱いを教えてくれる人』です。お祖母ちゃんは『御飯くれる人』だから少し懐いたんだと思いますよ」と答えている。尾形の祖父母は普通程度には面倒を見ていたようだ。冗談めかしてだが尾形が自らを「バアチャン子」と語っていたこともある。この一問一答に続いて尾形の祖父母の現在はという質問には「祖父も祖母も尾形が入隊前に行方不明です。食卓には食べかけの食事があったそうです」と答えているからホラーなんだが。真相がどうあれホラーだ。
ともかく尾形は幼少期は問題なく育っていたし、あんこう鍋が好きでよく食べていたし、母親も素直に大好きだったようだ。だからこそ母親にとって自分は愛した男の面影を重ねるための存在で、あんこう鍋を食べさせていたのも思い出に浸るためだったと知った時はショックだっただろう。自分が祖父から銃を教わって鳥を獲っても母親は見向きもしない。それでも尾形は母親もあんこう鍋も大好きなままだった。