メモ帳用ブログ

色々な雑記。

2021-01-01から1年間の記事一覧

宮崎駿監督はセカイ系というか近代的自我というか、自意識が無意味に肥大化する気分はわかるほうの人間だ。だからこそ自分はそういう作品を作るつもりはないという。 いや、僕は人間を罰したいという欲求がものすごくあったんですけど、でもそれは自分が神様…

『DEATH NOTE』は月が純粋な正義感だけで動いていたら小難しい話になりかねないところを「僕は新世界の神となる」の一言で回避している。そしてフラットに見たら狂人で極悪人の月に対して、リュークの「人間って…面白!!…」の一言でそういう見方をすればいい…

フィクションに限らず物語は受け手が主人公に肩入れすれば9割方成功。民話は主人公が無個性であることで受け手が主人公に共感する。伝説は主人公が魅力的な個性を持つことで受け手が主人公に憧れる。

ドラクエとかでプレイヤーキャラが村人の家に勝手に侵入したり家探しをしたりしてもいいのは、プレイヤーキャラが現実の人間の化身でノンプレイヤーキャラはあくまで作り物の置物だからだ。 ゲーム用語では外見をカスタマイズできるプレイヤーキャラをアバタ…

世の中にはファンタジーを理解できない人がいるそうだ。そういう人は認識できるリアリティラインが1つしかないんだろうか。だとするとリアリティラインの混乱から生じる不快感や、逆に混乱をうまく利用したギャグやマジックレアリズム的な感覚も理解できない…

最近の中国政府はゲームに対する規制を強化して、中性的な男性や女体化を描くことにも文句つけてるらしい。 それまで色々な作品で見かけた属性だし、完全に突然の方向転換だろうな。数年前に連載開始した漫画だと女体化した仙人が不逞の軍人を成敗するって場…

偉そうなことを言うから笑えるんだし、笑えるから偉そうなことも言っちゃえる。そういうもんだ。 宮廷道化師の存在は宮廷の安定ありき。宮廷道化師は革命家にはなれない。

社会には批評家という宮廷道化師が必要になるものだ。そう考えるとあのジョーカーがジョーカーという名のヴィランなのはさもありなん。

最近はAIに人間を超えた価値判断を期待したい系の人を結構見るけど製作者かサンプルにした人間の価値が反映されるだけだと思う。価値を実現させる手段については人間を超えた解を期待しても良いかも。 AIに人間を超えた価値判断を期待したい系の人は人間が神…

自然科学がデータならイデオロギーや宗教は特定の価値観に基づいた解釈だ。自然科学だけだと石ころとヒトのどちらが尊いのかすら決められない。人間が生きていくためにはデータだけでなく価値観や解釈が必要になる。イデオロギーとも宗教とも無縁で生きてい…

生き物に現実から乖離した夢を見ないと好きになれない人間は生き物のことが好きじゃない。

生物の進化もとい分化とは、たまたま生存上不利にならない変異が生じて、それがたまたま子孫の間で広まることを言う。ただの自然現象でそれ自体に意味や意義があるわけではない。高いところから溢れた水が床に落ちて散らばるのと同じ。

哺乳類の中でビタミンCの合成ができないのは一部のげっ歯類とコウモリ類、ヒトを含む霊長類だけだ。これはもちろんビタミンCの合成ができないことに適応的な意味があるのではない。進化の過程でビタミンC合成に関わる遺伝子にたまたま有害な変異が起きてしま…

伊藤計劃先生の文章は小説もエッセイも面白いし、小説で、人類が糖尿病になるのは血糖により血液の凝固点を上げて血液の凍結を防ぐための氷河期に対する適応だというトンデモ説が出てきたときも気にならなかった。でもエッセイでその説が紹介されていた時は…

『ジョーカー』は規制すべきという意見と規制すべきでないという意見の両方が出せる日本はそれなりに健全な民主主義だ。権威主義国家や全体主義国家のように効率を名目にして上が下に正しさを押し付ける体制ではない。暴力や金や権力を独占する人間が正しさ…

フィクションのトンデモは現実的かつ直接的に迷惑行為・犯罪行為を呼びかけるものでもなければ客観的な欠点にはならないと思う。でもタイムリーで生々しいなトンデモを扱う作品には拒否感が出やすい。賛否分かれる作品になるのは避けられない。 五十嵐大介先…

オルタナティブ・ファクトは情報のガン細胞。

かつては正しい可能性があったけど今では間違いだと判明している学説を信じ続けることはオカルトの一種だと思う。自分が信じているものを科学だと思いたいなら知識の定期的な更新が必要になる。正直、自分が科学だと信じているものの中にもオカルトが混じっ…

科学は属人的なものではない。 現代の知識として地動説を知っているだけの自分よりも、中世ヨーロッパで真剣に天動説の研究をしていた学者のほうが確実に頭はいいだろうけどそれとこれとは話が別。自分よりも、縄文時代に知恵と工夫で日々の暮らしを切り盛り…

エヴァンゲリオンシリーズのキール・ローレンツに相当する企画段階ではコンラート・ローレンツという名前だった。 コンラート・ローレンツは近代動物行動学の草分けの一人だ。1973年にノーベル生理学・医学賞を受賞している。戦時中ナチス政権にすり寄った論…

多くの哺乳綱ではオスがメスを巡って争う。霊長目(サル目)もそうだ。ニホンザルやチンパンジーのオスは激しい順位争いをし、順位が上のオスほどメスをはじめとする資源の競争で有利になる。ただし霊長目はメスもオスを選ぶため、高位のオスが必ずしもメス…

妊娠しにくいというのは生物にとって何よりも不利なことであり、本来ならすぐに淘汰される形質である。実際多くの動物は 1 回から数回の交尾で確実に妊娠するように進化しており、ウシなどの家畜では、1回の種付けで 95 パーセント以上妊娠するという報告も…

今タイムリーなニホンザルはメスが集団に残りオスが集団を離れるタイプのサルだ。ハナレザルはほとんどがオス。男権的で母系的な社会を築く。母と娘の関係は生涯続き、母方の祖母や母の姉妹などが子育てに協力することがしばしばある。 オスが闘争によって順…

当たり前だけど、動物のほとんどは交尾と妊娠・出産の因果関係を理解していないとされる。本能と学習に基づいて交尾をし、本能と学習に基づいて出産・子育てをする。因果関係を理解しているのが明白なのはヒトだけだ。 ボノボだとどうなんだろう?因果関係を…

ボノボはチンパンジーと非常に近縁な種だ。かつてはチンパンジーと混同されていたり、亜種に分類されそうになったこともある。 チンパンジーとボノボの違いは、主にボノボに際立った自己家畜化の特徴が見られる点にある。資源やメスを巡ってオスが激しく争う…

ヒトにもっとも近縁な動物である哺乳綱霊長目ヒト科チンパンジー属のチンパンジーとボノボはオスが群れに残りメスが群れを出るという繁殖戦略を持つ。哺乳綱霊長目ヒト科ヒト属の人類も同様の繁殖戦略を持っていたと考えられるが、確たる証拠はない。現存す…

もしダイソーの100円ミニカーで不良品率が1%あっても妥当な感じがするけど、自動車の不良品率が1%あったら速攻で社会問題化して販売中止&回収になる。職業には貴賤はないかもしれないけど、商品の単価とクオリティはある程度比例する。でもエッセンシャルワ…

素人の趣味には、犯罪・迷惑行為でもない限り、どんな出来でもケチをつけるべきではないと思う。でもプロの仕事というのは出来を評価されて当然のものだ。 作り手が一方的に偉いというのなら、農家は消費者よりも上の階層に属しているはずだ。農家は消費者に…

神的に向上心のないものは、馬鹿だ」は悪い言葉ではないけど固執すると死亡フラグ。夏目漱石の小説でもそうなっている。

「幅広い解釈」を深く考えずに逃げに使う人間は作品を馬鹿にしている。 単なる受け手なら作品を馬鹿にするのも1つの楽しみ方だ。でも作品に関わって金をもらう立場の人間がただ馬鹿にすれば軽蔑されて当然だ。 作品に対する姿勢でいうと、難しいのはワザと誤…