メモ帳用ブログ

色々な雑記。

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

自分では選べない不利を受け入れて勝つのが個人として格好良い生き方だし、自分では選べないハンデを生じさせないようにするのが政治的に正しいあり方だ。個人としての格好良さと政治的な正しさは往々にして噛み合わない。とりあえず、エンタメ的なフィクシ…

最近何かと話題になる点についてメモ。 www.jstage.jst.go.jp 国際人道法上の敵対行為への直接参加の概念に関する解釈指針 赤十字国際委員会法律顧問 ニルス・メルツァー 著 無差別爆撃の是非なんかが議論になるのも、戦闘員や軍事施設を攻撃するためとはい…

#ゴールデンカムイ展 福岡会場から新登場のグッズ紹介!ロングタオルヤングジャンプコミックス30巻・31巻発売時の特典ミニポスターの描きおろしイラストを使用したロングタオル。皆、笑顔のイラストに心温まる、来場の記念に手に入れたい逸品!2,750円(税込)…

杉元は樺太で信心深くないアシㇼパは地獄についてどう考えているのかと問いかけた。この言葉からわかるように杉元も地獄の実在を信じているわけではない。杉元は、地獄を考えた人間も自分と同じように人を殺して元の自分に戻れずに苦しんだのではないかと語…

杉元は反社会的な人間だけど、社会に害を与えるのが目的なんじゃなくて、社会の理屈と自分の正義がぶつかった時に自分の正義を取る人間だというだけだ。その正義も建設的な内容だし、前向きな人間なのは間違いない。 杉元はかつて所属していた自分の社会であ…

月島は娑婆では生きていけない人間だろうしそれにも増して一人では自分の進む道を決められない人間だろう。でもそれでもいい思う。生きる気になってくれたのなら、生きていてくれればいい。

ゴールデンカムイは狩猟ものを描こうってところからスタートした作品だそうだし、特に前半は狩猟要素が色濃い。杉元とアシㇼパが鹿狩りをした話からわかるように、自分の命は他者の命の犠牲の上に成り立つものであることを理解して、それを背負って前向きに…

辺見を殺したのがシャチじゃなくて杉元だという理屈なら、尾形を殺したのは当然アシㇼパだ。アシㇼパはシャチの竜田揚げを美味しくいただいた際にこの理屈を受け入れている。熊岸長庵が毒矢で亡くなった状況を参考にするに、尾形があの状況から生還する術は…

昔の富士見のラノベではシリアス長編とコメディ短編を同時進行させる形式がよくあった。結構好きだったんだけど今はやってない。まあ理由は色々ありそう。短編載せてた雑誌が休刊になったし、本編進むのが遅くなるし、アニメ化した時構成難しくなるし。

マジで? どっかの国に配信権が高く売れでもしたんだろうか。 原作の二部の終わりまでやるつもりなのか? 二部きっかりで終わると後味悪いから、どうせやるんなら実質二部最終巻のキエサルヒマの終端までやってほしいところだけど。そうじゃないとクリーオウ…

るろ剣の昔のTVアニメは剣心の幼少期を少し膨らませてて、出来がいいからその部分はOVAの追憶編にも引き継がれている。TVアニメでその改変を盛り込んだのは若き日の細田守監督だったりする。細田守監督は追憶編では第三幕を担当する予定だったんだけど、スケ…

細田守監督の竜とそばかすの姫はテーマは好きだしぼくらのウォーゲームでいうオメガモン誕生のシーンは感動するんだけど、そこから先の展開がやりたいシーン優先すぎてメインキャラの頭がおかしくなってるのがちょっと。それまでもシーン優先で展開に説明不…

近世までは世界中で子どもが生まれたら半分くらいは成人できないのが当たり前だったわけだけど、そういう時代の人間の価値観は想像はできても、実感はできない。下手したら江戸時代の日本人の価値観より現代のアメリカ人の価値観のがまだ現代日本人の価値観…

最終回時点の月島はもし鯉登が隣にいなくても生ける屍として永らえられそうだけど、鯉登は月島が隣に居てくれなかったらまず数年持たないと思う。兄はとうに死に、父も死に、鶴見には置いて行かれてしまった。自分でそういう生き方を選んだ。月島に何かをし…

大切な人を亡くした罪悪感に浸って自分を責めることは、とりあえず今すぐ後を追うことを保留できるという意味で有効な生存戦略だと思う。遺された人間は、毎日、夜眠る前と朝起きた時、なぜ今日は後を追わないのかの言い訳を考えなくてはならない。後を追っ…

現在世界最強の軍事力を持つ国家は文句なしで、民主主義かつ自由主義かつ個人主義国家であるアメリカ。兵役も徴兵制でなく志願兵制。ただそんなアメリカにも徴兵制を取っていた時期はあるし、現在でも選抜徴兵登録制度という登録の義務自体は残っている。近…

うる星やつらといい、最近のノイタミナはリメイクが続くな。どれもクオリティは高いみたいで墓荒らしにならなそうなのが救いだけど。 不殺を貫くには舐めプ余裕で殺る気になったら殺れるくらい強くなければいけないという当然の理屈。エンタメフィクションな…

死者のために自分の人生を使うのと同じくらい、死者のために自分を許さずに生きていくのは単なる自己満足だ。本当に相手のために何かをしたいなら、相手が生きているうちに手を打たなければ意味がない。それでも実のところ自分のためでしかない悲しみに浸っ…

自分は一応仏教徒だけど霊魂とかあの世とか生まれ変わりとか信じていないから、死んだ人間に報いるとかはただ生きている人間が自分の罪悪感を和らげたいだけの言い訳だと思う。報いようが報いまいが死んだ人間には何の影響も及ぼさない。死んで無になった人…

少数派の尊重をしない多数決は民主主義ではなく全体主義だね。民主主義は民主主義で古代も近代も奴隷や植民地に支えられる市民社会を前提に成立したという現実はあるんだけど。市民革命を世界ではじめて起こしたイギリスも、2番目に起こしたアメリカも、3番…

第266話で鶴見とアシㇼパ・ソフィアの会話を盗み聞きしながら月島はこう考えている。 「日本繁栄のため極東への領土拡大」は 『戦友たちが眠る土地を日本にする』という目的だったはず 鶴見中尉の本当の目的とは まさか… 「妻と娘の眠るウラジオストクを日本…

もし第七師団の面々が日本繁栄のために死ねれば満足できるならそもそも日露戦争後の冷遇にも文句は言わんわい。第七師団の奮戦もあって日本は日露戦争に勝利できたんだから。国に尽くして血を流したのにそれに見合う報いが無かったから、鶴見の部下のほとん…

自分が人を殺す時を想像すると、恨みのある相手を殺すのは自分が汚染されそうで嫌だな。必要な時に必要なだけ人を殺すにしても、できれば見ず知らずでなんの感情もない相手がいい。本当に差し迫った時は恨みのある相手は嫌だとか贅沢言ってられないんだろう…

囚人たちの暴動鎮圧を名目にする以上、たとえ門倉が牢を解錠せずとも看守だけでなく囚人も皆殺しにすることは最初から決まり切っている。月島はつい甘っちょろい確認をしてしまったが、鯉登も宇佐美も網走監獄襲撃計画なんてものに参加した時から敵は誰一人…

結果が出たのか。鶴見、月島、鯉登、宇佐美は自分が投票したのが1位になっててちょっと嬉しい。

鯉登はあれでも作戦行動外で人を殺したことはないから、デーヴ・グロスマンの『戦争における「人殺し」の心理学』の基準でも、狼でなく犬の判定になる。ついて行った相手が相手だから作中のほとんどの期間は牧羊犬でなく野犬だけど。 やったことが全部明るみ…

個人的には合法と認められた殺人は許されるべき派だな。国際法に則った戦争を行う国で殺人を実行している兵士も同じく。人間には最善の道でなくとも次善の道を選ばなくてはならない場面はいくらでもある。 ゴールデンカムイは合法的な殺人で負った罪悪感と、…

ゴールデンカムイの鯉登は、最終回後も似たような状況になれば「泥棒猫は撃ち殺せ」というだろう。それは間違いなくひとつの正義で、ひとつの道理だ。鯉登は軍人としての己に誇りを持ち、「同胞のために身命を賭して戦う」ことが「軍人の本懐」だと語ってい…

ゴールデンカムイって、当初は戦争によるやむを得ない殺人で罪悪感を背負い込んでいた杉元や谷垣が新たな出会いによりその罪悪感を癒やされいくって基本方針はわかりやすいんだけど、その過程で自らの意志で殺人を犯すっていう余計罪が重くなりまくることを…

軍において責任は、命令を実行した者の側でなく、命令を下した者の側にある。 樺太編で谷垣は鶴見という鶴見勢力の最高指導者の許可を得て樺太先遣隊に加わり、その後も一応現場指揮官である鯉登の指示に従っていた。キロランケを殺害した際に私怨に後押しさ…