メモ帳用ブログ

色々な雑記。

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

あだち充先生のいつも美空の野神兄弟といい、弟漫画家は機嫌が悪い時の兄・兄貴分の圧力のかけ方がリアル。あだち漫画はそういう鬱屈が隠し味になっているところが魅力的だったんだけど、クロスゲームでコンプレックスを完全に乗り越えちゃったっぽいんだよ…

月島は鶴見についていくしかないと思いつつも、奉天での策謀に気付いた後は鶴見に後ろ向きな感情しか持てなくなっていて、辛かった。鶴見の下で満足して亡くなったはずの江渡貝くんの最期にも痛みしか感じられなかった。以前の月島や当時の鯉登なら満足感に…

月島は樺太編までみたいにまともな大人らしくも振る舞えるのに、若い頃父親を勢いで殴り殺したみたいな凶暴な部分も消えずに残っていて、でもダークサイドが前面に出たときさえ鯉登に危害が及びそうなことは全力で排除しようとしていたから好きだな。人殺し…

たぶん整合性が取れない部分だから深く考えてはいけないんだろうけど、鶴見はどのくらいの部下を粛清してきたんだろう。普通に考えたら小隊長がクーデターを起こすって言ったら従えない部下の方が多そうだ。でも鶴見のことだから100人以上の部下全員にある程…

テレビ見てたらCMでオッとなった。グッチのプロモーションビデオの一部なのか。自分が見たCMはハグのシーンだったから一瞬音楽の雰囲気とかで戦場のメリークリスマスを連想した。かぐや姫って逆ハーレムをやった女だけど、男を全員振った女でもあるから百合…

目だけが真っ黒な鶴見が初めて描かれたのは第207話で自分を裏切った有古に迫る時で良かったはず。第208話で家族の名前を出しながら有古に二重スパイをするように迫る時の鶴見も目だけが真っ黒だ。 五稜郭の監禁した建物に鯉登を連れ込んだ時の鶴見も、列車で…

鯉登音之進と鯉登平二が鶴見のクーデターに加わったことを真面目に考えると、そもそも中尉主導の非現実的クーデターに乗っかるなんて頭が悪すぎなのでは?となってしまうのでゴールデンカムイはトンデモ度の高いエンタメであることを思い出さなくてはいけな…

鯉登音之進も、月島基も、名もなき鶴見勢力の部下たちも、鯉登平二も、網走監獄襲撃なんてものに加担したのだからもう世界に対して被害者ぶることはできない。もしこの世に地獄があるのなら死後は確実にそこに落ちるだろう。金塊捜索は中央からの命令だった…

もし鶴見がチンケなプライドから部下の助力を乞えずに大勢の部下の命を危険に晒したというなら指揮官などにならず死ぬべきだ。

五稜郭のあの建物の前といい、月島を屋根の上に引き上げようとする時といい、鶴見が目だけ真っ黒になった状態で笑っているのは害意ある笑みを浮かべているということだ。顔全体が影で塗りつぶされている他の場面なら、鶴見の表情がわからない=鶴見の真意がわ…

鶴見は奉天で「私を疑っていたにも拘らず お前は命がけで守ってくれた」瞬間、してやったりという顔をした。砲撃そのものは偶然だったが愛を嘘で試すこの上ない好機になった。 同様に、鶴見からすれば、どうやら鯉登が誘拐事件が自作自演だったと気付いたら…

月島が鶴見に最後までついていこうとしたのは、なんだかんだいご草ちゃんは生きていたと教えてもらえて監獄から出してもらえた=「生きていることさえわかれば真っ暗な底からは抜け出せる」(192話)ってことをしてもらえた部分が大きいと思う。鶴見の下で汚…

マスターキートンの影響で一番好きなワーキングキャットはウィスキーキャットだけど実物を見たことがない。牧場猫は観光に行った時とかにたまに見かける。

江渡貝くんは母親から去勢されて欲望が変なふうに鬱屈しなかったら普通に剥製を作っているだけで満足できたと思う。自然な欲望の抑圧から生じるお耽美・猟奇趣味って、まあ自分も持っているんだけど、不健康だ。欲望は味方に迷惑の出ないように発散できれば…

かつての全体主義の革命家は人間の賢さを信じ過ぎて、自分自身を含めた人間の本質的な愚かさに無頓着過ぎた。「正しい」道が示されればほとんどの正しい人間はついてきて、ごく僅かな愚か者を排除すれば、正しい世界が実現できると勘違いした。だけどある一…

鬼滅の刃は近年稀に見る素晴らしいバリアフリーエンタメだと思う。本当に本心で。幼稚園児も、数十年ぶりにアニメを見るお年寄りも、ハードルらしいハードルもなく楽しめる。鬼滅の刃でさえお館様がサイコで無惨が正論を言っていると感じるようなとんでもな…

鯉登は、凡庸な指揮官に任せると100人の部下が死ぬ状況で自分が指揮をとれば99人にできる見込みがあるのなら絶対に指揮官の座からは逃げたりしないだろう。たとえそのことで自分が99人の部下の死の罪悪感を背負うことになろうとも。無駄な戦いには反対するだ…

人殺しの心理学で示された罪悪感と愛の関係は 同志愛で殺人の抵抗感を克服する→ 殺人の罪悪感を抱く→ 同志愛や非戦闘員の社会からの愛で罪悪感を癒やす の三段構造だ。 同志愛があれば殺人の罪悪感は生じないという一段構造ではない。 予め十分な心構えをし…

尾形はソシオパスになる素質は元から持っていたけど、それを育てて開花させる道を選んでしまったのは自分自身であり、ソシオパスになったのは自分の責任ということだろう。牧場猫になるのかメコオヤシになるのかは自分で選べたはずだった。 後半の尾形はさす…

鶴見は愛ですの4人を見事にシャバで私的に暴力事件を起こした人間から採用している。勧誘して断られた杉元も同じく。鯉登は雑誌版では14歳時点だと暴力沙汰を起こしていなかったのを単行本版で加筆修正したそうだけど、色々な意味で単行本版のほうが鯉登のキ…

ゴールデンカムイの、というか杉元の元ネタのひとつは映画ランボーだろう。ベトナム戦争で心に傷を負った帰還兵を描いた人気アクションシリーズだ。第七師団が花沢幸次郎自刃の責任を取らされて史実より冷遇されているのも、仮にも戦勝した日本軍の兵士を、…

戦争における「人殺し」の心理学 (ちくま学芸文庫)作者:デーヴ グロスマン筑摩書房Amazonゴールデンカムイと関係ないけど、第二次世界大戦中の各国は他国民の心を病ませて降伏させるのに有効だと信じて空爆を繰り返していた、だがそれは逆効果だった、という…

これも何度も書いていることだけど、鶴見が無罪の花沢幸次郎を暗殺し、中央の闇というか無能さ・冷徹さを炙り出したことに一定の義を見いだせるのは確かだ。無罪の要人が理不尽に殺されても、結果として組織の落ち度が炙り出されれば、そちらのほうが重要だ…

影響力 人がサイコパスに騙されやすい理由として、人間の脳には以下3つの特性があるため、もともと自身で意思決定を行わず、何かを信じ、信じたことに従っていた方が、脳に負担がかからず楽という習性がある為である[34][要ページ番号][38]。認知的負荷(自…

『戦争における「人殺し」の心理学』の基準を生真面目に当てはめると、上官を半殺しにして軍を追い出された杉元はソシオパスの狼ということになってしまうんだけど、『ゴールデンカムイ』は根本的に反社会的でピカレスクなエンタメ漫画だし、そういう基準は…

鶴見勢力は自分を犬と勘違いした狼である鶴見が犬と羊(とアイヌ犬と猫)を騙して作り上げた小隊ということでいんだろうか。江渡貝くんの話で「(偽預言者を警戒しなさい。)彼らは羊の皮を身にまとってあなたがたのところに来るが、その内側は貪欲な狼であ…

『戦争における「人殺し」の心理学』は戦争で兵士の背負う心理的負担の大きさを題材にした本だが、だから戦争は止めようという方向の内容ではなく、だから避けられない戦争での兵士の負担を軽減するためにできる限りの手を打とうという内容だ。アメリカ合衆…

野田先生は2016年の『ゴールデンカムイ』第8巻が発売される直前のインタビューでこう発言している。「次はどんな強い変態が登場し阿鼻叫喚の殺し合いという皮をかぶった性行為が展開されるのか、読者の期待に応えてゆきたいと思います」。『戦争における「人…

ゴールデンカムイは野田先生が「そもそも女性が露骨に性的に扱われる描写って苦手なんです」と言っていることもあって、男女合意のセクシーシーンを除いて性を生々しく感じさせる描写はほとんどない。男性のお色気描写は多いがほぼギャグだ。 偽アイヌコタン…

ところで明治の衆道について検索すると、美少年の家に年長者が複数人で押し入って強姦し、家族は見てみぬふりをするしかなかったみたいな事件がゴロゴロ出てくるけど治安が悪すぎである。当時だと女の人が相手でもこんな感じだろうか。 性暴力は非常に衝撃的…