メモ帳用ブログ

色々な雑記。

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

個人的には鯉登に鶴見が逃亡を企てていたことを知って受け止めてほしいので、重傷を負った杉元を鯉登が匿ってくれていたんだったら嬉しい。建前は杉元と戦って消えた鶴見を鯉登が殺害したことにするため。それで回復までの間色々と話をして、鶴見のことも聞…

鶴見と月島の第二師団時代の関係は具体的に描かれていない。鶴見が愛作戦を明言したのが日清戦争後。月島が父親を殺害したのは日清戦争直後だから明治28年。鶴見が監獄の月島に会いに行ったのが明治29年。鶴見は裁判中の月島を助けるよりも、一度死刑が確定…

ウテナの第1話のナレーション。以後も度々繰り返される。総集編+衝撃新規パートの第33話でも一部が読み上げられる。 それは、昔々のお話です。あるところに、お父様とお母様を亡くし、深い悲しみにくれる幼いお姫様がいました。そんなお姫様の前に、 白馬に…

人間誰しも多かれ少なかれ他人の言葉を自分に都合良く捻じ曲げて受け止め、記憶している。ただそれが強くなりやすい人や場合はある。 雑誌版の最終回までと加筆を含めた単行本の第30巻までで鯉登音之進少将の人物像はかなり掘り下げられた。 第210話『甘い嘘…

アシㇼパも、騙して旅に連れ出したのは同じでも、真実を細かく教えてくれたキロランケは信用して(元々顔見知りなのもある)、最後の最後まで嘘をつこうとした尾形は何一つ信用できないと拒絶した(出会いが敵同士なのもある)。

もし鯉登が鶴見と自分の出会いが嘘であることを受け入れていないというのなら、月島と自分の出会いも嘘であることを受け入れられるはずがない。鯉登はどちらとの関係も嘘から始まったことを受け入れた。月島はきつい言葉を使ったが真実を語ってくれたし、苦…

アシㇼパの故郷での鯉登と月島の会話を見て、大義があればついて行ったみんなを不幸にしても構わないと解釈できる人間は幻覚を見ている。 自分も幻覚はよく見る方だし、鯉登と月島は「わがままでお転婆な姫様と教育係の侍女みたいな関係」(ファンブック)と…

鬼滅の刃みたいな漫画って自称上級者には嫌われがちだけど、漫画の間口を確保するためにも、むしろ一定以上に読む力のある読者を維持するためにも必要不可欠だ。ああいう基礎をみっちりやってくれる漫画に若いころ触れないで、変に余白の多い漫画を自己流で…

相手の前提知識が七あると思って三の話をしたら、相手の前提知識が一未満で結局一から十まで話し直しということは多い。ネットのちょっとした文章だと、誤解がどんな伝わり方するかわからないし、あえて書ききらないことで生まれる作品性とかも関係ないから…

ウイルクを動物農場のスノーボールくらい過大評価している人を見かけるけどそこまで大した人じゃない。そこまで大した人だったら、ロシアで革命で成功させてるし、アイヌの殺し合いを止められるし、鶴見に発見されないし、何年も網走監獄に投獄されたままに…

同じ鶴見ヤンデレキャラでも、嘘のない出会いと思い出がある宇佐美と、出会いも思い出も何もかもが嘘の鯉登だと結構立場が違う。宇佐美は部下として鶴見に嘘をつかれることを許容できて、鯉登は部下として今度こそ本当の関係がほしいと望んだ。宇佐美は親友…

「鶴見中尉殿スゴ〜〜イ!!」の時の鯉登の感情は読者視点からは把握するのが難しいんで何度も書く。 ただそれを見た月島がどう考えたのかはわかりやすい。命に関わることだからシリアスに脅したのにいつものヤンデレギャグ発作が起きたのか(呆れ)、でも鶴見…

鯉登は成長したけど最終回後も基本的な性格は変わってなさそうなところが良い。格好いいセリフを言い終わった後の足ダンダンは嬉しかった。あと、樺太で犬泥棒を2回目に脅した時の容赦のないセリフが好きなんだけど、最終回後も似たようなことされたら似たよ…

鶴見は最後に妻子の遺骨でなく権利書を取った。私情よりも錦の御旗を取った。それでも妻子に対する愛は本物だった。この点を逆に考えると、日本繁栄のために犠牲にしてきた多数の部下たちにも、フィーナとオリガに対する愛とは比べ物にならないとはいえ、多…

図録には時代考証をした後藤一信氏のインタビューも掲載されている。それによると後藤氏が参加したのは単行本の第4巻辺りからだそうだ。もし最初から参加していたら鶴見中尉は中尉じゃなかった気がする。現状でも昇進しない代わりに自由に動ける取り引きをし…

杉元と鯉登は一度喧嘩友達になった後、散々殺し合ったけど、最終回後に町で偶然会ったりしたら杉元はナチュラルに笑顔で声をかけてきそう。鯉登も悪い気はしなさそう。

鯉登は陸軍士官学校で将校としての教育を受けてるし、父親と和解してからは指揮官としての心構えとかも教わっているはずなんだけど、初期の鯉登は鶴見の部下になれた嬉しさのあまりなのかやばい鉄砲玉としか言いようがなかった。あれはあれで若くして派手に…

「愛です」の4人が鶴見に求めたものは、宇佐美が恋人めいた共犯、月島が最初は戦友で嘘で絡め取られているのに気付いてからは主人、尾形が父親、鯉登が上官という印象。 鯉登は鶴見に憧れて鶴見の部下になるために陸軍士官学校に入った。海軍志望から思い切…

自分の群れがまさに滅んでいく様を目の当たりにしていたウイルク少年は、群れのために最大限の合理性を発揮するオオカミのあり方に憧れた。オオカミたちは群れのためにならない孤立したオオカミを殺した。群れを守るためにはとことん容赦を捨てなくてはなら…

鶴見と月島は、自分の任務が失ってきたものに見合うのかと苦悩して後戻りができなくなっていたが、対照的な結果に至った。最後に鶴見も大切な人の体の一部を捨てたことを月島は知らないけど、もし知れば溜飲の下がる思い? 鶴見と鯉登は、指揮官として対照的…

前も書いたけど鶴見が月島に感じている思いは同族に対する共感と深い理解と嫌悪なんじゃないか。 月島は単に義務感で鶴見に従っているというよりも今でも鶴見に愛があることはある。でもそれは嘘で試されたことに気付いて、戦友としての愛が裏切られていたの…

鶴見はたぶん純粋に日本繁栄を願っていたのがスタート地点で、スパイとしてウラジオストクに赴き、最初は潜入任務をやりやすくするためにフィーナに近づいた。しかしフィーナを本気で愛してしまった。それでも任務のために自分の本当の身元を教えることはで…

鶴見が月島や鯉登に金塊も残っているはずだと教えてやらなかったのは高飛びしようとしたことと同じくらい不誠実だと思う。もし鯉登を本気で繋ぎ止めたかったのなら、「負けるつもりはない」に「権利書を奪取しても事態の収拾が図れないことを危惧しているの…

ウイルクは群れのために合理性を発揮できるオオカミに憧れたのであってオオカミに共感したのではない。生まれながらに変わったセンスは持っているが生まれながらのオオカミではない。「ホロケウオシコニ」=「狼に追いつく」というのも生まれながらのオオカ…

鶴見が、嘘という愛を相手に注ぐ、その嘘をバラしてそれでも相手が自分に愛を持っているか試そうとする、という行為をセットでやるのはやっぱりフィーナとの関係を他人でなぞろうとしているんだと思う。鶴見とって一番の愛のかたちがそれなのか。 鶴見は愛を…

鶴見の大義というと、「無能な中央に代わって、金塊を資金源に北海道で軍需産業を育成、政変をおこし軍事政権を樹立、第七師団の地位向上、その先で我々の戦友が眠る満州を実質的な日本の領土に」というものと、「無能な中央に代わって、第七師団を切り捨て…

open-shelf.appspot.com itevangelist.net 『動物農場』の羊みたいな人を見かけるたびに自分とはソリが合わないと感じる。でも他人からすると自分が羊に見えていないという保証はない。 民主社会主義者であるジョージ・オーウェルが、だからこそ執筆せざるを…

事後処理は、鶴見は鯉登が殺しました、菊田を殺した土方も鯉登が殺しました、で押し通せるならどうにかなりそうな気もするけど、31巻の加筆を確認しないとなんとも言えない。

最終盤の鶴見のあの素顔は、信じてついて来た部下たちすら切り捨てて、人々の幸せの伴わない上っ面だけの日本繁栄を目指す全体主義モンスターに成り果てたと思われた鶴見にも、ちゃんと人の情が残っていた、という演出意図でいいのかな。 野田先生がたびたび…

鶴見は複数のペルソナを使い分け過ぎて自分でも何が本音かわからなくなってるんじゃ感がある。 とりあえず終盤で詳細が描かれた金塊や土地権利書の用途に焦点を絞って纏める。 中央に対する建前の目的は、金塊を見つけ出し奥田中将を通じて中央に差し出すこ…