メモ帳用ブログ

色々な雑記。

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

鶴見一派にとって戦術上一番の計算違いは回天丸の主砲が保存されていたこととマンスールの存在。虎の子の大湊要港部の駆逐艦4隻があっという間に壊滅するなんて計算できっこない。 鯉登少尉は父の駆逐艦が沈んだ直後、艦砲射撃が途絶えたことに気付いていた…

鶴見が鯉登を五稜郭のあの建物に連れ込んだのは、奉天で月島を佐渡訛りの男と引き合わせたのと同じ意味合いの行為だと思う。部下を嘘で試して自分に対する愛が本物か確かめようとした。自分が嘘という愛を注いできたことを相手に理解させて、それでもついて…

ゴールデンカムイでアレッと思う瞬間が多いのって、作風が根本的に後ろ向きなのを思い知ったり再確認する時だと思う。ゴールデンカムイは弱肉強食なこの世界でいかにもがき、理想を守り、爪痕を残すか、みたいなところがテーマなんだけど、弱肉強食を覆すこ…

第210話『甘い嘘』の確認。 ■扉絵で、月島の顔の上に鯉登の顔をクソコラした鶴見とのツーショット写真から鯉登の顔が取れてかけてしまっている。鯉登が鶴見への盲信を失いつつあることの暗示。だが後の展開でまだ愛まで失ったわけではないことが示される。 ■…

帰還兵はなぜ自殺するのか (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)作者:デイヴィッド・フィンケル亜紀書房Amazonゴールデンカムイの元ネタの1つっぽい本。今度読んでみよう。 「愛です」の話でわざわざナレーターがベトナム帰還兵に言及しているのは明確…

解釈が分かれがちな第231話の鯉登の「月島…お前は〜殺してはいけない」というセリフを自分なりに解釈して超絶説明口調にするとこんな感じになる。 月島…お前は 「鶴見中尉殿の本当の目的はわからないが進む道の途中でみんなが救われるなら別に良い」 と言っ…

大切なことだから2回書くけど、「私のちからになって助けてくれ」→部下として助力=○、個人として救助=✕。 鶴見は嘘つきで、鯉登と鶴見の関係は嘘から始まった。それでも鶴見がこの期に及んで嘘で試さず、まっすぐに助力を求められたら、鯉登は部下として鶴…

近所の本屋で無事ゲット。 鶴見と漫画版パトレイバーの内海は似てなくもないので、鶴見が鯉登に離別を切り出される場面で内海がおタケさんに愛想を尽かされる場面をちょっと連想した。鯉登とおタケさん、月島と黒崎はかなり違うけど。鯉登はまだしもバドか?…

夜中に電子書籍で30巻買ったから全然寝れなかった。 とりあえず鯉登はギリギリまで鶴見に必要とされたがっていて、それなのに鶴見がごまかしの言葉で応じたことが愛が冷める原因になったというのが明確になった。 あと鯉登のお父ちゃんが戦死する流れが丁寧…

もののけ姫でゴンザがおトキさんに「あんたも女だったらよかったのさ」と言われた場面は政治的に正しいか正しくないかで言ったら正しくないんだけど、そういう正しくなさも含めて大好きな場面だ。女のホモソーシャルと、ごつくてかわいい万緑叢中紅一点なら…

たまに百合好きが言う、女同士は男女と違って対等、女同士なら搾取は生まれない、という理屈が百合好きの自分としては嫌いだ。男女に限らず人間は異質で役割分断をするところがあるからこそ対等であるべきだし、女同士にも搾取や支配は存在する。百合の真髄…

鯉登がアシㇼパの故郷で言った「ただ私は鶴見中尉殿に本当の目的があるのなら見定めたい!! もしその先に納得する正義がひとつもないのならば… 後悔と罪悪感にさいなまれるだろう」は、「もし鶴見に大義があれば自分の中に罪悪感は生じないし、後悔もしない」…

自分は正義という言葉を人間社会を貫く法則というか大義よりも大きい意味で使いがちだけど、野田先生は明らかに正義を大義と対比される個人の正義という意味で使う傾向が強い。わかりやすい例が公式ファンブックの質問箱にある。谷垣・月島・鯉登がキロラン…

作中の石川啄木みたいな、大義名分も行動も立派だけど動機がみみっちい、って人間を褒めることに自分は抵抗がない。大義名分と行動が一致しているなら腹の中はどうでもいい。 でも鶴見は部下たちの腹の中を操ることを武器にしていたんだから、いざ自分だけ私…

鯉登音之進も、愛する人が言ったから、という部分以外でも鶴見の大義に賛同していた。鯉登は誘拐事件の真相を知った後、「鶴見中尉殿の行く道の途中でみんなが救われるなら別にいい」という月島の言葉を肯定し、「そのために私や父が利用されていたとしても…

鯉登はなんだかんだ鶴見より父親のほうが大切な人間だろう。父親は不器用なだけで実はずっと自分を愛してくれていた。だからもし父親が自分の意思で中央への反乱に加わっていなければ、鯉登音之進はそもそも鶴見の下で汚れ仕事をしていないと思う。いくら登…

鯉登音之進は少年期ずっと自分のことを父親からすら必要とされない落ちこぼれだと思って生きてきた。そのせいで自分が好意を持った相手から必要とされたいという欲求が強い人間なんだと思う。だから『甘い嘘』では混乱した末にとっさにあの言葉が出てきた。 …

鯉登平二が鶴見への協力を決めた理由で一番大きいのは、長男の鯉登平之丞が黄海海戦で無惨に戦死した点にあるのではないかと思う。平之丞を戦死させた日清戦争、それが切り開いた日本が欧米列強に並び帝国を拡大する道。その成果が中央から軽んじられかねな…

ゴールデンカムイの鯉登はこれからヒストリアとかハンジ・アルミンとかの立場になるからさぞ大変だろうけど頑張れ。というか頑張った結果が示されている。見方によってはこれまで以上の地獄に突き進むことを決めたのは自分だ。指揮官として手段や殺す相手を…

進撃の巨人のエルヴィンは、調査兵団の仲間が大義に命を捧げる中で自分だけが壁外人類の存在を確かめるという自分の夢を見ていることに長年罪悪感を持っていた。だからこそ調査兵団団長上り詰めた後も私情を切り捨てて人類に心臓を捧げてきた。それはエルヴ…

ウイルクとユルバルスがロシア皇帝暗殺犯でユルバルスが41歳ってのは後付だと思う。多分最初はウイルクとユルバルスは普通に少数民族独立を目指す活動家で、年齢も5〜10歳くらいは若かったんじゃないかな。ただ、女っ気が無さすぎるから女性を2人のリーダー…

ほのぼのからドロドロに転落しそうになる危うさを含めてトリオは好きだ。設定や描写にもよるけど、リーダー・サポーター・サポーターだとサポーターとサポーターの関係に萌えやすいかな。ここの関係は仲良しでもギスギスでも恋愛でも美味しい。 ベルセルクで…

バレバレというか隠してないけど、ウテナとアンシーとか、樹璃と枝織とか、多蕗とゆりとか、クシャナとクロトワとかそういう組み合わせ好き。近年の宮崎駿作品でクロトワみたいなギラッとした野心のあるキャラが出ないのは年齢からすれば仕方ないけどやっぱ…

【野田サトル先生描き下ろし!!】今週6/17(金)の『#ゴールデンカムイ』第30巻発売を記念して全国の一部書店さんにて描き下ろしミニポスターが配布決定!!ぜひお見逃しなくッ!!※配布方法・時期は各書店さんで異なり、無くなり次第終了となります。 配布書店さん…

誘拐された時の鯉登は前と後で襟の種類が違う。つけ襟(デタッチャブルカラー)タイプのシャツのつけ襟が取れたようだ。デタッチャブルカラーは今では廃れているけど20世紀はじめは流行していたそうだ。 当時のバンドカラーシャツはあくまでデタッチャブルカ…

ウイルクはアシㇼパが生まれる前から罪悪感を持つ人間だったと自分は考えている。ウイルクは鶴見と出会った時に、今ほどでないにしろ様変わりした鶴見を一目で長谷川さんだと見抜いて名前を読んだ。主人公にとっての罪悪感の背負い方が相手を忘れないことだ…

ウイルクは罪悪感を持たないキャラなのか、罪悪感を乗り越えられるキャラなのか。作中の描写を見る限りだと、少なくともアシㇼパが生まれた後は後者だ。 ウイルクなりの罪悪感は殺された7人のアイヌの遺留品の処理に表れている。第70話で尾形がアイヌには葬…

月島が谷垣とインカラマッを殺そうとしたのは鶴見から逃げようとしたら2人とも殺せってはっきりとした命令が出ていたからだと思う。もし月島の裁量に任されていたら、岩息は理由をつけて見逃してやったくらいだし、インカラマッだけでも見逃してやろうとする…

ファンブックでは、尾形の祖父母は尾形の入隊前、明らかに他殺と思われる状況で行方不明になったことが明かされている。犯人は不明だ。自分は犯人は尾形なのか鶴見なのかで悩んでいたけど、昨日から犯人は鶴見だと確信するようになった。理由は万一にも尾形…

鶴見が列車で谷垣と鯉登・月島を殺さなかったのは、自分の陰謀が出発点になったのに真実が明らかになっても壊れることのない本物の愛情を育んだ人間だからだと考えている。鶴見はフィーナに最後の最後まで自分の本当の身分を明かせなかった。出発点が偽りで…